2015年9月号

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連載記事

移動運用に便利なこの一品

JO2ASQ 清水祐樹

第6回 工具と応急処置用パーツ

移動運用では、アンテナの破損や配線の断線といったトラブルがよくあります。簡単な工具と応急処置用パーツを用意しておけば、その場で簡単な処置ができる場合があります。今回は、私が使っている工具と応急処置用パーツで、できるだけ荷物が少なくなるように工夫したセットを紹介します。

用意しておきたい工具

私が移動運用時に用意している工具を図1に示します。これらはレンタカーで移動する場合にも持参しています。


図1 筆者が移動運用時に用意している工具

それぞれの工具の使い方を紹介します。

・ハンダごてとハンダ
断線した場合の処置に必要です。車内で使う場合には、DC12VをAC100Vに変換するコンバーターがあると便利です。作業時にハンダごて台が必要な場合は、空き缶で代用しています。

・メジャー
アンテナが断線した場合などに、長さを測って元の状態に戻すためにあると便利です。

・六角レンチ
アンテナ基台、メーカー製のモービルアンテナなどの調整に必要です。

・ドライバーセット
各種サイズのドライバーセットです。古い無線機など、ドライバーで半固定抵抗を回して調整する箇所がある機種もあるので、絶縁物でできた回路調整用のドライバーも用意しておくと良いかもしれません。

・小型のペンチ、プライヤー
用途は (1)電線を切ったり、ビニル線の被覆を剥いたりする (2)圧着端子などを補修する (3)蝶ネジや端子類が固着したり、寒くて素手で回せなかったりする場合に、それらを回すために使う などです。

・モンキーレンチ
モービルアンテナ基台のコネクタを交換する場合などに、大型のレンチが必要になります。そこで、幅を可変できるレンチがあると便利です。

・はさみ
電線、テープなどの切断に使います。車内では、修理などの目的以外に、割引券などを切り取るために使うことが多いです Hi

以上のほか、1回使い切りタイプの瞬間接着剤を持っていくことがあります。プラスチック製の部品が割れた場合の補修に有効です。ただし、長時間使用しないと固まってしまう可能性があるので、必要な場合に現地調達する方が現実的かもしれません。

応急処置用パーツ

アンテナや釣り竿が折れたり、電線類が切れたりした場合の補修に用いるパーツです。


図2 筆者が移動運用時に用意している応急処置用パーツ

・インシュロックタイ
一度締め付けると外せなくなるタイプの結束バンドです。釣竿アンテナが折れた場合に、割り箸などを添わせて結束することで簡易的な補修をしたり、ダイポールアンテナの接続部分が切れた場合に十分な強度で結束したりするなど、幅広い用途が考えらえます。短いものと長いものの両方を用意すると便利です。

・ビニルテープ
補修用、絶縁用に広く使えます。粘着剤がベトつかないタイプのビニルテープがおすすめです。

・予備のヒューズ、コネクタ
電源にヒューズを使用している場合、予備のヒューズは必ず持っていきます。

・強力両面テープ
プラスチック類を接着できる強力両面テープが便利です。

・1mmアルミ針金
ダイポールアンテナなどで、何らかの原因でアンテナの長さが足りない場合に継ぎ足しをするものです。ハサミで簡単に切れますし、縛り付けるだけで簡単に電気的な接続ができます。

その他、予備の電池、人間用の応急処置セット(救急箱)なども、特に長期間の移動運用の際にはチェックしておくべきです。

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