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KANHAM2022、東海ハムの祭典、開催される

第26回関西アマチュア無線フェスティバル

2019年の開催以来、新型コロナウイルスによりリアルでは開催されていなかった、関西最大のアマチュアイベント「第26回関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM2022)」が7月16日(土)、17日(日)の2日間、池田市民文化会館をメイン会場にテーマは「そや! 関ハム行こ」で、久しぶりに開催された。一昨年(2020年)は中止、昨年(2021年)はオンラインのみの開催であったが、今回は「REAL x ONLINE = HYBRID」というKANHAM史上初の試みとなった。

なお来場者は、16日2,500人、17日3,000人、計5,500人(主催者発表)とコロナ禍以前の2019年9,000人には及ばなかったが、各所で久しぶりにアイボールQSOを楽しむ様子が見られた。


KANHAM2022のメイン会場、池田市民文化会館


開会式の様子。中央はKANHAM実行委員長挨拶(JL3JRY屋田さん)
この後、前回より間隔をあけてのテープカットが行われた

各イベントは、ハイブリッドで行われたため、一部のイベントを除いてライブ配信も行われた。そちらで会場の空気をリアルタイムに感じた方も多かったのではないだろうか。

●池田市民文化会館 大ホールでのイベント
大ホールでは、松竹芸能所属のお笑いコンビ、ボルトボルズによる「笑ってタメになる! サイエンスショー」が、両日の午前に上演された。会場内は子供たちの鋭いツッコミや歓声に沸いていた。


てんご堂 我楽さんとMasacoさんの息の合った司会も久しぶりに会場を沸かせた


ボルトボルズのサイエンスショー

2日目午後には、6月4日に世界最高齢83歳でのヨットによる単独無寄港太平洋横断(約8500km)を無事達成した、海洋冒険家の堀江健一さんによる記念講演会が行われた。開場前より観覧者用の行列ができるほどの方々が訪れたが、密にならないよう間隔をあけての着席であった。


航行中のエピソードを力強く語るJR3JJE堀江さん


航行中のアマチュア無線運用に使用されたIC-7300Mも壇上に展示された


●池田市民文化会館 小ホールでのイベント
小ホールでは、講演会やライブなどが行われた。

メーカー技術講演では、アイコム株式会社の高岡さんが「サポートセンターから見るアマチュア無線のトレンド推移と解決策」と題して、サポートセンターへの問い合わせの中から、近年増加している内容について解決策も含めて講演した。


アイコム株式会社のJK3AZL高岡さんによるメーカー技術講演

その後、8J1RLのTシャツ姿でTV番組に登場し話題となった、第62次南極越冬隊員の近藤さんが「8J1RLオーロラの下の電波と越冬生活」と題して、昭和基地での経験や8J1RLの様子などを、ドローンの画像などを含めて講演した。


本年3月末に帰国した、第62次南極越冬隊隊員JG3PLH近藤さんによる講演

さらに、シンガーソングライター、Masacoさんによるライブ、てんご堂 我楽さんによるおもしろ噺では、3年ぶりによる生ライブや小噺が上演された。


久しぶりにKANHAM会場で生ライブを行ったJH1CBX Masacoさんは心に響く歌声を披露した


てんご堂 我楽さんによる「おもしろ小噺」、身振り手振りを交えて小噺を披露した


毎回恒例となっている「JARLそこまで言って委員会第11弾」、リモート参加のパネラーも交えてトークが盛り上がった


Turbo HAMLOG作者 JG1MOU濱田さんによる講演、「HAMLOG hQSLの活用」

●池田市民文化会館 各会議室でのイベント
中会議室、小会議室では、FT8の運用方法やモールス通信、衛星通信の入門講座が行われた。どの講座も話題の運用方法のため、受講者が詰めかけた。


JF1RPZ出田さんによる講座、「いまさら聞けない、FT8運用の始め方と応用」
JA3XNH吉川さんによる講座、「FT8運用-ログの自動化」も行われた


JE3JAF 森田さんによる講座、「モールス通信入門」


日本アマチュア無線通信協会(JAMSAT) JH4DHX大谷さんによる講座、「衛星通信入門」


屋外展示ブースでは、衛星通信のデモ交信も行われた


●池田市民文化会館 展示ブース
今回、展示ブースは間隔を広く取り、3階イベントスペースでも展示が行われた。メーカー展示や、販売店、ジャンク市など新製品や掘り出し物を求めて賑わっていた。


1階


2階

2階中ホールでは、JAIA各メーカーの展示や、無線ショップによる機器の販売が行われた。まず、アイコム株式会社の展示ブースでは、新製品のAH-730やトランシーバーの展示が行われ、国内初となる「ICOM SHF PROJECT SHF-P1」の展示も行われた。たくさんの問い合わせがあり、SHF帯の期待がうかがえた。


アイコム展示ブース


SHF-P1が国内初展示


RF部と操作表示部のセパレートで展示された



アマチュア無線機器販売店のデジハムサポートでは、無線ガールズのAkaneもマスコットとして登場


3階


屋外展示の様子。初日は天候に恵まれなかったが、2日目は好天となった

月刊FB NEWSは1階小ホール前にブースを出展し、TwitterやFacebook新規フォローキャンペーンや無線交信体験、ノベルティの配布などを行い大盛況となった。CD販売コーナーではMasacoさんがブース滞在時には、多くのファンが訪れCD販売やサイン、記念撮影などが行われた。


FB Girlsによる無線交信体験


JH1CBX MasacoさんによるCD販売

●池田市立カルチャープラザでのイベント
もう一つの会場である池田市立カルチャープラザでは、こども向けのイベントやアメリカFCCアマチュア無線資格試験が行われた。

子供向けイベントとして、日本橋でんでんタウン協力による「楽しい子ども科学体験ひろば」、日本気象予報士会関西支部の協力による「あしたの天気を予報しよう」が両日行われた。こちらも夏休みを控えた子供たちが電子工作や、天気のことに関する実演に目を輝かせて、工作や実験に参加した。


楽しい子ども科学体験ひろば



電子ホタルや電子オルゴールなどの工作が行われた


天気の変わり方の説明

2日目午後には、ARRL VEC EXAMINATION/ARRL VE神戸によりアメリカのアマチュア無線資格試験(第47回)と受験相談会が行われた。それぞれハイブリッド(In-Person and Online)で行われ、試験は今回よりCBT(Computer Based Testing)方式で行われ、来場せずオンラインでも受験が可能となった。


受験相談会

会場内ではKANHAM2022記念局として8N3FE(市民文化会館)、体験臨時局として8J3YAA(カルチャープラザ)の運用が行われた。さらに展示ブースで何局かの記念局の運用が行われたようだ。


8N3FE(KANHAM2022 固定局)


8J3YAA(臨時体験局)



8N3FEのアンテナ

オンライン配信による動画は、KANHAM2022のサイトのタイムスケジュールのページより視聴が可能となっている。

第54回東海ハムの祭典

関西アマチュア無線フェスティバルの翌週である7月24日(日)には、名古屋市公会堂で、こちらも3年ぶりのリアル開催となる東海ハムの祭典が開催された。一昨年と昨年は、オンラインで開催されたが、今回はハイフレックス型オンライン配信と対面開催となった。テーマは「こたえよう みつけよう 未来の社会へ アマチュア無線」。

なお来場者は、1,800人(主催者発表)でオンライン参加は集計中(7月26日現在)とのこと。こちらでもKANHAM同様、各所で久しぶりにアイボールQSOを楽しむ様子が見られた。


会場の名古屋市公会堂


開場前から多くの来場者が詰めかけた



開会式の様子。来賓によるテープカット

入口では、入場者全員が検温や消毒の感染予防対策を行い、連絡先を書いた入場券兼抽選券を投函する入場方法を行っていた。


1階ロビーでの入場受付

●大ホールでのイベント
大ホールでは、入場の際に感染予防対策として各々指定席として観覧席が指定された。イベントは、ミニコンサート(渡部まいこさん、Masacoさん、青木小夜子さん)や式典、コンテスト表彰、抽選会が行われた。



ミニコンサート


式典


東海QSOコンテストの中日新聞社賞表彰の様子


東海ハムの祭典の恒例イベント、抽選会

●集会室でのイベント
4階にある第7集会室では、恒例の「届け! 若者の声サミット」や講演会が行われた。

特別講演会として、総務省 関東総合通信局 電波監理部 電波障害分析課 齋藤課長が、「最近の特異な電波障害事例 ~意外なモノから雑音が!~」と題して、日常生活の中での意外なモノからの雑音による、電波障害について講演した。

届け! 若者の声サミットでは、参加各校が自校の紹介や取り組みなどを発表し意見、情報交換などが行われた。

さらに、日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)講演会は、アイコム株式会社の 高岡さんが、「アマチュア無線の未来に向けた取り組みについて」と題して、アイコム株式会社のアマチュア無線機器の紹介や未来に向けての取り組みについて講演した。


届け! 若者の声サミット


日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)講演会
講演者はアイコム株式会社のJK3AZL高岡さん

●親子電子工作教室
4階ホール控室では、親子電子工作教室で親子にちなんで、愛・地球博特別記念局ブースで好評だった「モリコロウインカー」の製作が行われた。


参加者は途切れることなく来室していた


あとはモリコロの台紙を貼り付けて完成


●出展ブース
各種ブースの出展は、2階~4階までのロビーや集会室、ホールで行われた。


2階ロビー、月刊FB NEWSもこの階で出展を行った


ジャンク市やクラブブース


3階和室で行われたDXCCフィールドチェック


4階ホールでは、メーカーなどの展示が行われた

4階ロビーでは、東海ハムの祭典特別記念局8J2TKI/2と、運用体験局8J2YAA/2の運用が行われた。


8J2TKI/2(特別記念局)、8J2YAA/2(運用体験局)


使用されたアンテナ

なおオンライン配信による動画は、後日Youtubeで配信予定とのこと。

おしらせ

月刊FB NEWSは、8月20日(土)、21日(日)に東京ビッグサイトで開催されるハムフェア2022にもブースを出展いたします。小間番号はC-13です。ご来場の際にはぜひお立ち寄りください。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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