2016年7月号

トップページ > 2016年7月号 > Masacoの「むせんのせかい」~アイボールの旅~/第6回 「UECコミュニケーションミュージアム」を訪問!!

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★第2展示室

続いては第2展示室へ♪ ここは「電信・電話機、オーディオ、ラジオ、テレビ、コンピュータなど各種の機器を展示しています。また、発明家エジソンが約100年前に作ったエジソン蝋管蓄音機の音を聞くこともできます」というコーナー。

レトロな真空管式ラジオがいっぱい! 全部が本当に聞こえる状態だそうです!

真っ先に目に飛び込んできたのは、大きなラッパのようなスピーカーが付いたり、木製のキャビネットに収められた真空管式のラジオの数々。海外製から国産までたくさん!!! ラジオが大好きな私にはこのコーナは特にテンションあがるー!

「Masacoさん、凄いでしょう? このラジオは全部実際に聞こえるんですよ」と有澤さんもとっても楽しそう!「えーーー!これ全部現役で動いてるんですか・・・。昔のものだし部品一つでも代替えとか大変そうやけど・・どうしてるんだろう?!?」と伺ったら、「技術ある協力者の方々がメインテナンスを一生懸命行っているんですよ」と教えてくださいました。

そのうちの1台、1928(昭和3)年にアメリカのRCAで作られた9球式のスーパーヘテロダイン受信機を聞かせていただこうっと!


1923年製の真空管ラジオ。9球式のスーパーヘテロダイン方式で「高周波増幅2段、中間周波増幅2段、低周波増幅1段」という構成で、550~1500kHzの受信が可能です

88年前のラジオ。真空管がボウッと赤くなって、大きなコーンのスピーカーから音楽やおしゃべりがだんだん聞こえてきたんだけど、もうね、音に深みがあって軟らかいの!! 時代のぬくもりがそのまま伝わってくるような・・・。あたたかい音なの。ラジオが置かれた茶の間に家中の人が集まって、みんながホッコリと耳を傾けているシーンを想像しちゃいました。


真空管のヒーターが赤く輝いて、とてもいい感じ!!

でも有澤さんに伺ったら「このラジオは当時175ドル。今の価値に直すと家一軒分ぐらいになる超高級な製品で、普通の家庭ではとても買えるものではなかったと思います」というお話だったので、びっくり!! 茶の間でホッコリは無理やわ~!? 手の届かない憧れやったんかなぁ~。

ちなみに第2展示室には、世界最初のトランジスタラジオや懐かしい日本製のBCLラジオなどもたくさん展示してありましたよ。


トランジスタラジオの数々も展示されています。写真左上が1954年に発売された世界初のトランジスタラジオ。日本のBCLラジオもありますよ!

もうひとつ足を止めたのは1911(明治44)年に作られた、エジソンの蝋管蓄音機。発明王のエジソンが考案したものもので、開発当初は円筒状の蝋管(ワックス)に音の強弱を針で刻み込んで記録し、再生するときは針を通じて音波に変えてラッパで増幅して聴くというもの。蝋管を回すのにはゼンマイ動力を使いますが、電気は全然使っていないのだそうです。


1911(明治44)年に作られたエジソンの蝋管蓄音機。音楽が記録された蝋管を特別に持たせていただきました


これがCDやレコードの元祖!? 音楽が記録された蝋管。実際はロウではなくて、丈夫なワックス(樹脂)が塗られているそうです

特別に蝋管に記録された音楽を聴かせていただきました。“電気を使っていないなら、きっと小さな音なんだろうな”と思ったら、ラッパから出てきた音は大音量でビックリ!!


蝋管をセットする有澤さん


もう、この蓄音機から流れる音に釘付け♪♪

音楽もとても良い感じで、細かいニュアンスや息づかいまでわかるのーーー。ライブ感がそのまま真空パックされててね!目の前で歌ってくれているような感覚!! 105年前に作られた、レコードの先祖ともいえる蓄音機で音楽を聴くなんて、“歌”がお仕事の私には忘れられない体験やわ!! 気が付くとラッパの前に耳を近づけている私が…。どこかのレコード会社の看板みたい!?


カシオ計算機が1965(昭和40)年に製造した、科学技術用リレー計算機「AL-1」。たくさんのリレーとそれをつないだ配線にビックリ! リレーがカチャカチャカチャ・・と動いて、ちゃんと「√2」の計算結果が表示されました!!

頭の体操 詰将棋

Masacoの「むせんのせかい」~アイボールの旅~

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