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アパマンハムのムセンと車

第32回 モービル&アパマン運用に役立つヒント

JF1KKT 横田勝彦

2025年5月15日掲載

連載32回目となります。皆さん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか? ムセン三昧の方もいらっしゃれば、連休なんて関係ない! と仕事だった方もいらっしゃるでしょうね。

私は例年通り、オールJAコンテストの後は仕事三昧でしたhi モービルシャックの整理もしたいのですが、なかなか進まず・・・ ローカルのOMさんからは、「はよやらんかい!」と言われる始末。移動運用から遠ざかって半年以上になる計算です。早いとこ準備しなきゃ。


移動運用は楽しいですね

アパマンハムのアンテナを考える

このところ、私の住んでいる地方では、毎日のように強風が吹いています。今のところは手すりが貧弱なので、大きなアンテナは上げられそうにありません。そんなところでも安心して使えるアンテナを考えてみました。アンテナ選びの参考にでもしてください。

●HFアンテナ
狭いところでも建てられて、そこそこ飛んでくれるのが釣り竿アンテナです。釣り竿をアンテナに使おうとすると、カーボン製の竿に直接給電するか、グラスファイバー製の竿に電線をはわせるか、もしくはカーボン製の竿に電線をはわせるか、この3パターンが考えられます。

カーボン製の竿に直接給電する方法は、多くのOMさんがトライされており、一般的に受け入れられたように思います。


カーボン製の釣り竿には、このようにして直接給電する
電線の先はAH-730のようなATUに接続する

昔からある方法なのが、グラスファイバー製(あるいは竹製も含まれます)の竿に電線をはわせる方法です。昨今はグラスファイバー製の釣り竿がほとんどないので、釣り好きの知人に分けてもらうとか、中古品を探す、大手通販サイトで探す、などで入手するしかありません。

中古品はヤフオクやメルカリなどにも出ています。他には大手買い取り店(ハードオフ、トレファクなど)にもあります。通販サイトは、希に情報が間違っている(長さや材質など)ことがありますので、注意が必要です。私もグラスファイバー製だと謳っていたので注文したらカーボン製だったり、長さが7.2mと書いてるのに1m以上短かったりした経験があります。


ジャンクで入手したグラスファイバー製釣り竿を使って自作した7MHzホイップアンテナ

●50MHzアンテナ
50MHzは水平偏波と垂直偏波が混在していることが知られています。GP系のアンテナは垂直偏波、ビームアンテナ系は水平偏波が主流です。

垂直偏波ならばモービルホイップを使うのが手軽です。中にはノンラジアルのものもありますので、それを選べば良いでしょう。水平偏波はビームアンテナが中心になってくると思います。手軽なところでは、水平ダイポール、シングルエレメントのデルタループでしょうか。


水平偏波の代表例 ダイポールアンテナ


シングルデルタループの例(写真は18MHz用)

建てる場所の強度がある程度あれば、2エレHB9CVも面白いです。


HB9CVの例(下側)

●144/430/1200MHzアンテナ
144MHzバンドから上は、ほぼ垂直偏波になってきます。ベランダに建てられるのであれば、市販の固定用のGPがベストだと思います。


GPアンテナの例(写真のいちばん左側)

ここで注意する点は、あまり長い物は、受風面積の点と、風で揺れる点でおすすめ出来ません。少なくてもアパマンハムには向かないと思います。出来るだけ短い物を選びましょう。運用面でも長いアンテナは揺れのためQSBが大きくなり、利得が大きいメリットが活かされないことがあります。

手すりが丈夫でない場合は、固定用のGPは受風面積が大きいので、モービルホイップを選ぶのも良いです。エレメントが細いので目立ちません。モービルホイップの中にはノンラジアルのものと、ラジアルが必要なものの2種類ありますので、必要に応じてラジアルを用意します。


144/430MHzモービルホイップに自作のラジアルを付けたところ(右側)


自作ラジアルの例 左側が144MHz、右側が430MHz

アパマンの最大のメリットは、地上高が稼げる点です。それを活かしつつ、目立たない、かつ近所迷惑にならないようなアンテナを建てるようにしたいものです。ご近所さんとのSWRを悪化させても意味ないですからねhi

なおご意見、ご感想、ご質問等については、筆者である私宛(jf1kktアットマークgmail.com)へご連絡頂けますと幸いです。

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