2015年11月号

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国際宇宙ステーション(ISS)の油井宇宙飛行士、長野県佐久市の子どもたちとアマチュア無線で交信

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の油井亀美也宇宙飛行士(KG5BPH)と、長野県の子どもたちがアマチュア無線を使って交信するイベント「ARISSスクールコンタクト」が10月22日(木)の18時52分から約10分間、佐久市の「佐久市子ども未来館」で開催され、交信は無事成功した。


10月22日に行われた「ARISSスクールコンタクト」の模様(写真提供:佐久市子ども未来館)

ARISSスクールコンタクトは、世界の子どもたちに宇宙や科学に興味を持ってもらうために、米航空宇宙局(NASA)の教育プログラムの一環として開催されている。今回は佐久市子ども未来館が主催し、佐久ARISSアマチュア無線クラブなどが運営に協力。総務省信越総合通信局から、アマチュア無線技士の資格を持たない子どもたちでも一定条件の下でISSと無線交信が行える臨時局(8N0SDF)の免許を得て実施された。

当日は佐久市子ども未来館前にあるモニュメント上に、11エレメント×2の144MHz帯クロス八木を仰角ローテータ付きで設置。会場となった子ども未来館のプラネタリウム内からアンテナを制御しISSの追尾を行った。交信の様子を見守ろうと集まった市民はおよそ170名、プラネタリウムは交信開始前に満席となった。

18時52分、ステージ上から佐久ARISSアマチュア無線クラブ代表の小柳昭喜氏(JH0TIS)がISS(NA1SS)を呼び出すと、クリアな信号で油井宇宙飛行士から応答があった。続いて、この日に向けて練習を重ねてきた佐久市周辺の小学生10名がマイクを握り、「宇宙から見える景色はどうですか?」「無重力空間で油井さんの身長は伸びましたか?」「普通の女の子が宇宙に行けるようになりますか?」など交代で質問を行った。

油井飛行士は1つ1つの質問に丁寧な回答を行い、最後は「子どものころからの夢を持ち続けて努力すれば道は開けます。皆さんも夢を持ってがんばってください」と子どもたちにメッセージを送り、交信は無事終了となった。今回のイベントがきっかけで、アマチュア無線に関心を持ったという子どもたちや保護者も多かったという。

ARISSスクールコンタクトは、この後も神奈川県厚木市や愛知県弥富市の小学校で開催が計画されている。

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