2016年3月号

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第21回 日本集団災害医学会総会・学術集会開催、「D-STARは災害時非常通信手段として有用である」との発表も

2月27日から29日の3日間、山形県山形市で「第21回 日本集団災害医学会総会・学術集会」が開催され、その中で「アマチュア無線のD-STARは災害時の非常通信手段として有用である」との発表が行われ、注目を集めた。


「第21回 日本集団災害医学会総会・学術集会」会場となった、山形市の山形国際交流プラザ

日本集団災害医学会は、災害時の医療に携わる医師、看護師、救急隊員のほか、各職種の個人や研究者、災害医療や防災業務に携わる組織などが参加する学会で、1995年に「日本集団災害医療研究会」として発足、2000年から現在の名称となり、2010年から一般社団法人化されている。会員数は3,000名を超え、「DMAT(Disaster Medical Assistance Team)」と呼ばれる災害派遣医療チームのメンバーも参加している。

同学会の総会・学術集会は毎年2月に全国持ち回りで開催され、21回目を迎える今回は山形県山形市の山形国際交流プラザで開催され、3日間にわたって災害時医療に関連したさまざまなプログラムが行われた。

「D-STARは災害時非常通信手段として有用である」というテーマで口演を行ったのは、竹内篤郎氏(東海市アマチュア無線非常通信協力会)を筆頭発表者とする愛知医科大学災害医療研究センター、愛知医科大学災害対策専門部会、稲坂医院、伊勢赤十字病院救命救急センターのメンバーで構成されたグループだ。


「D-STARは災害時非常通信手段として有用である」というテーマの口演が行われ、注目を集めた

口演では、災害時活動の成否はコミュニケーションの確立が重要で、内閣府の市町村BCP計画で「災時時にもつながりやすい通信機器」としてアマチュア無線も指定されていること、市民レベルでも防災意識が高まる中、アマチュア無線の災害時有効活用が再浮上していることなどが述べられ、D-STARシステムが公共性の高いデジタルアマチュア無線であり、GPS利用や画像伝送など防災活動に適した機能を持っていることを考察する内容となった。


学術集会では、防災に関する展示も行われた。

さらに口演では、すでに各地の災害拠点病院をはじめ、公共性の高い場所にD-STARレピータが設置されていることを紹介した上で、「D-STAR携帯端末は導入コストも低く、災害時の代替通信手段として有用性が期待される」「日本各地の災害拠点病院に設置されたD-STARレピータは災害時極めて有用である」と締めくくられた。

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