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新製品インプレッション

HF+50MHz <SSB/CW/RTTY/AM/FM> トランシーバー

IC-7300MK2 (アイコム株式会社)

JF3LCH 永井博雄

2026年2月16日掲載

3. 実際に移動運用しての感想

移動運用に出掛けて実際の違いを探ります。


移動運用で使ってみました

まずはCWでCQを出してみます。スペクトラムスコープは空き周波数を探すのに大変便利です。旧機ではバンドが賑やか時は、強い信号が広くなっていたりしてバンドの騒がしい感じが画面から感じられました。そのような状態の時は、何だか落ち着かない感じがすることも多くありました。しかし本機では同じような条件下でも帯域いっぱいに広がるノイズなど、信号以外の情報がより少なくなったように感じます。これはRMDR/フェーズノイズ特性などが向上していることが起因しているのでしょう。

スコープに余計な情報がないというのは軽やかな気持ちで運用することができます。実際に強い信号の近くにある弱い信号を探して聞いてみましたが、旧機よりも取りやすくなったと感じることができました。

新たにAPF(オーディオピークフィルタ―)を搭載しているので、受信S/Nを改善し聞きやすくなる選択肢が増えています。コンテストなどバンドが過密な状態での使用はまだできていませんが、今後パイルを受けた時やコンテストで目的の局を探す時など実戦で使うことが楽しみになりました。


上記運用時のバンド状況

SSBモードでは旧機と比べ受信音がよりフラットでマイルドになっており、私の好みに合って大変良い感じです。過変調気味の耳につく信号でも旧機よりもマイルドになり聞きやすくなっているように感じます。通常の交信で長時間聞いても疲れにくい音質で快適に楽しむことができるでしょう。

4. 外部ディスプレイを接続

背面に追加されたHDMI端子により、表示画面を外部ディスプレイに拡大表示させることができます。無線機専用にディスプレイとアームを購入し設置してみました。容易に手に入るHDMIケーブルで簡単に接続することが可能となっています。


表示専用の外部ディスプレイを設置


セットモード内にあるディスプレイ設定

HDMI接続ですので音声を外部ディスプレイ側に出すことができます。ディスプレイ設定よりディスプレイ側にオーディオ出力するかどうかの選択ができます。とはいえ大体はディスプレイのスピーカーはおまけに近いものが多く、無線機本体スピーカーの音の方がいいのでなかなか使わない機能だと思います。必要に応じてディスプレイのPHONE端子を使ってヘッドホンを使うこともできます。ヘッドホンケーブルの長さが足りない時にディスプレイが近ければ使える機能かと思います。こういった機能もちゃんと選択できるようにしてあるのもうれしいですね。

5. その他の機能

背面にはSMA型のRX-ANT IN/OUT端子が装備されています。これでSDRなどの別の受信機を接続するなど、より高度な受信が可能になります。また外付けのバンドパスフィルターやプリアンプなども接続することができます。旧機では改造して50MHzなどのバンドパスフィルターを取り付けていた方も多かったと思いますが大変便利になりました。

PCとの接続ですが、旧機はUSB-Aでしたが今回USB-Cに変更されました。しかも2つのCOMポートが使用できるようになりましたのでPCロギングとCWキーイングなどを一本のUSBケーブルで使用できるようになりました。


デバイスマネージャーでPCとの接続を確認

LAN端子も装備されネットワークへの接続が容易になり、リモート運用が手軽になりました。またあらかじめ設定をすることにより、インターネット経由で内部時計を自動補正することもできるので、いつでも正確な時刻を表示できます。

発売から年月が経ちブラッシュアップされたわけですが、周辺機器に対する基本は変わっていませんので、当然旧機に対応していたオプション類は引き続き使うことができます。特にアンテナチューナーは、かなり昔から制御方法・接続方法が変わっておらず、現行チューナーAH-730は当然として、かなり古い型式のアンテナチューナーでも使用可能です。


オプション類は引き続き使うことができる

このオプションの仕様が長らく引き継がれていることはなかなかすごい事で、ユーザーの使い勝手重視の姿勢は評価されるべきだと考えています。

6. まとめ

発売開始当時、革新性で話題となりベストセラーとなった前モデルのIC-7300ですが、優れた機能・操作性を継承しながら新しい時代に対応したさまざまな新機能を加えてきたIC-7300MK2には、十分にこれからのユーザーの期待に応えられるであろう確かな進歩を感じることができました。

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