特別寄稿
2026年2月2日掲載
次に、ハンディー機用スピーカーマイクでも同様の仕組みで製作しました。ブロック図は以下のとおりです。
なお、Android版 Mumble(Mumla)では、外部入力(ゲームパッド等)のキー割り当てはPTTのみ対応しています。
入手したUSBオーディオアダプタのマイクバイアスは5Vでした。アイコム製ハンディー機用ハンドマイクでは、PTTラインがマイク信号と共通化されています。そのため、PTT押下時にはマイクラインのDCバイアスが変化し、電圧が約3.7Vに遷移します。本実装では、この電圧変化をアナログ入力で検出しています。
なお、このDCバイアスの変動により、PTT押下時にポップノイズ(ボツ音)が発生することがあります。これを避けるため、PTT検出からPTT ONを通知するまで、可変量の遅延を設けています。
スピーカーマイク内のスピーカーの駆動には、モバイルバッテリー(5V)で十分な出力が取れる、BTL出力のPAM8403を採用しました。BTL出力ではスピーカーとマイクのGND共有ができないため、それぞれのGNDが独立しているタイプのスピーカーマイクを使用する必要があります。
スマートフォンからオーディオアンプの電源を取ることは難しいため、小型USBモバイルバッテリー(Tango EL0092)をアンプ専用電源としてケースに内蔵しています

ハンディー機用スピーカーマイクアダプターの内部写真
電源供給が止まらないように、青色LEDに電流を10mAほど流しています。ケースはAltronics H0153(W67×D130×H43mm)を使用しました。スマートフォンよりも大きい容積になってしまいましたが、モバイルバッテリーを含めるとちょうどよいサイズです。

ケースに収めた状態のハンディー機用スピーカーマイクアダプター
MumbleはスマートフォンやPCの画面からでもPTTを操作できますが、物理スイッチになっていると、操作が直感的でとても使いやすいと感じました。無線機の操作感のままPCやスマートフォンのVoIPアプリを扱えるのは実用的で、この仕組みは他のディスパッチャー系ソフトにも応用できそうです。
余談ですが、2006年ごろのSkypeには『Skype Me!』という公開状態(ステータス)がありました。この状態に設定しているユーザーには、誰でも自由に話しかけて良いというもので、かなりアマチュア無線に近いコンセプトだったように思います。
一方で、Mumbleには今でも世界中に公開サーバーが存在します。テストで公開サーバーに繋いでいると、知らない誰かが突然入室し、いきなり外国語で話しかけてくることがありました。ちょっとびっくりしつつも、「ああ、昔のインターネットってこんな感じだったな」と少し懐かしい気持ちになりました。
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