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JAIAが第55回定時総会を開催

2025年6月2日掲載

日本の主要アマチュア無線機器メーカーで組織する団体、日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)の第55回定時総会が、5月22日に東京都武蔵野市のホテルで開催された。


JAIA「第55回定時総会」終了後の記念写真(代表撮影、JAIA事務局提供)

JAIAは1971(昭和46)年の発足。国内の主要アマチュア無線機器メーカーによって構成され、2025年5月末現在で次の9社が加入している(50音順)。

・アイコム株式会社
・アツデン株式会社
・アルインコ株式会社
・アンテナテクノロジー株式会社
・株式会社エーオーアール
・コメット株式会社
・株式会社JVCケンウッド
・第一電波工業株式会社
・ルソージャパン株式会社
(新加入)

JAIAは魅力あふれた商品の創造と、さまざまな委員会活動を通じてアマチュア無線界の発展に寄与している。最近では、ハムフェア会場での技術講演をはじめ、アマチュア無線の継続的発展に向けた具体的取り組みと協力体制を検討する「アマチュア無線継続的発展会議(SD会議)」への参画、新ロゴマークの制定、各社の無線機で使えるスタンドマイクの共同開発などが注目を集めている。


JAIAのロゴマーク(2024年制定)

今回開催された定時総会では、第54期(令和6年度)の事業報告と決算案、第55期(令和7年度)の事業計画と予算案などが審議され、いずれも原案通り承認可決された。なお役員改選は2年に一度と規定されており、次回の改選は来年開催される第56期定時総会の場を予定している。

定時総会終了後には、JARLやJARDをはじめとする業界関係者およそ30名を招いた懇親会が開かれた。

鈴木JAIA会長の挨拶

冒頭で挨拶に立ったJAIAの鈴木会長(JF1QCI)は、次のように語った(要旨)

「ただいまJAIA第55回総会を無事終了することができました。本年は改選期ではないため、引き続きわたくし鈴木が会長を勤めますので、よろしくお願いいたします。

さて、ご存じのようにアマチュア無線業界はまだ非常に厳しい状況ですが、実は先週、大阪・関西万博の記念局(8K3EXPO)を訪問させていただきました。運用コーナーは活気があり、私が行ったときも4畳半ぐらいのスペースに4、5人が訪れていらっしゃいました。交信局数もどんどん増えていき、非常に楽しみです。

一方で、本日の総会にもデータがありましたが、アマチュア局数は年間で1万局程度減っているということで、なかなか歯止めがかからないようです。JAIAもJARL様、JARD様、CQ出版様と一緒になって、アマチュア無線業界の活性化に向けた「SD会議」というものを進めています。いろいろな方から活性化に向けたアイデアをいただきまして、その具現化を行っています。

JAIAとしては、7MHz帯やHF帯の受信機キットを検討しています。これを小・中学生、高校生まで行くかわからないですけど、そういった方々に手作り体験をしていただき、「出来上がったものから音が出る」「受信して音が出る」という物作り体験をしていただこうかなと考えています。これをCQ出版様の取材で記事にしていただき、それを全国で見ていただくことによって、少しでも底上げになればと思っております。現在は試作品の検討中ですが、お披露目できるときが来たら、皆様にもお見せしたいと思います。

非常に厳しい状況ではありますが、JAIAとしてもできる限りのことはしていきたいと思います。そのために、皆様方との連携協力が必要になると思いますので、よろしくお願いいたします。

また来年はJARLが100周年、再来年は日本におけるアマチュア無線誕生100周年ということもあり、いろいろな催しが執り行われると思います。そういった中でJAIAとしても、100周年記念に向けて協力できることは惜しみなくやっていきたいと思いますので、改めてご協力をよろしくお願いいたします」


鈴木JAIA会長の挨拶(JAIA事務局提供)

森田JARL会長の祝辞

またJARLの森田耕司会長(JA5SUD)は所用のため欠席したが、祝辞を山内JARL常務理事(7K1BIB)が代読した(要旨)。

「本日は、日本アマチュア無線機器工業会様の第55回定時総会が盛会に行われましたことをお祝い申し上げます。日頃より鈴木会長をはじめ、日本アマチュア無線機器工業会の皆様には、アマチュア無線ならびに日本アマチュア無線連盟へのご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

また、日本アマチュア無線機器工業会様、一般財団法人日本アマチュア無線振興協会様、CQ出版株式会社様及びJARLの4社による会議体「アマチュア無線継続的発展会議」の、アマチュア無線の継続的発展に向けた具体的取り組みの中でも、さまざまなご協力をいただき、誠にありがとうございます。

来年2026年には日本アマチュア無線連盟が創立100周年、その翌年2027年にはわが国のアマチュア無線が100周年を迎えます。JARLとしましても、本年から100周年に向けての広報やプレイベントを進め、2026年6月から2027年9月までの期間を、アマチュア無線を世間にアピールする絶好の機会として捉え、さまざまな行事を行ってまいります。

イベントを通じて1人でも多くの仲間を増やし、アマチュア無線の楽しさと有用性、存在価値を広くアピールし、アマチュア無線の世界社会的地位、知名度の向上を図るべく活動してまいりますので、引き続きご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

日本アマチュア無線機器工業会様、ならびに加盟企業の皆様におかれましては、ぜひともこれらのイベントにご参加ご協力をいただき、アマチュア無線の魅力価値を高めるために、共に活動していただくようにお願いいたします。

最後に日本アマチュア無線機器工業会様、ならびに加盟企業の皆様のますますのご発展と、本日ご出席の皆様のご健勝を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます」


懇親会の様子(JAIA事務局提供)

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