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コンテストインフォメーション

2025年6月に開催予定のコンテストについて

JR1UJX 松永浩史

2025年6月2日掲載

ゴールデンウィークから約1か月が経ちました。皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか。私はALL JAコンテストや東京コンテストに参加する一方、4月28日~5月1日に新島と神津島へ移動運用に出かけました。最近流行しているPOTA(Parks On The Air)の対象公園が両島にはあり、しかも東京都内の中ではかなりレアな存在です。それぞれ5時間程度、しかもQRPによる運用でしたが、合計700交信を超えることができました。御礼申し上げます。


新島では温泉も満喫しました(写真は湯の浜露天温泉)

さて、ご存じの方も多いかと思いますが、6月前半には国内コンテストが集中しております。日時によって開始、終了するコンテストが交錯し、交信相手もコロコロと変わります。今回はこの点に注目し開催日時に沿って各コンテストを紹介したいと思います。

今年のカレンダーの特徴

多くのコンテストは「6月第一日曜日」のような形で毎年の開催時期を定めているようです。また、第一土曜日の翌日が第一日曜日となることが多く、これを前提として「第一土曜日から翌日」といった形で日程が組まれているコンテストも多いようです。

一方、2025年の第一土曜日は6月7日、第一日曜日は6月1日です。そのため、例年は重複しないコンテストが重複しております。各主催者から発表された開催日時をまとめると、6月7~8日および6月14~15日に開催されるコンテストは以下の表のようになります。


表1. 6月7~8日に開催される国内コンテスト一覧


表2. 6月14~15日に開催される国内コンテスト一覧

6月7日(土)

14:46から「宮城通信訓練コンテスト」が開催されます。宮城県内で運用する個人のアマチュア局に参加資格があり、使用周波数帯は144MHz帯と430MHz帯です。

開始から14分後、15:00にオール神奈川コンテストが始まります。このコンテストは15:00~18:00に開催される「ステージ1」と21:00~24:00に開催される「ステージ2」から構成されており、ステージ1は14~50MHz帯(WARCバンドを除く)と1200MHz帯、2400MHz帯、ステージ2は1.9~7MHz帯と144MHz帯、430MHz帯です。また、神奈川県外局は県内局との交信のみ有効です。よって両コンテストが同時間帯に開催されることによる混乱はないものと思います。

18:00にオール神奈川コンテストのステージ1が終了し、同時に宮崎コンテストが始まります。こちらは1.9~430MHz帯(WARCバンドを除く)が使用されます。宮崎コンテストには「県人局」の部門があるものの、基本的に宮崎県外局が県内局との交信のみ有効です。

21:00にオール神奈川コンテストのステージ2と石狩後志コンテストが始まります。石狩後志(「いしかりしりべし」と読みます)コンテストの使用周波数帯は1.9~2400MHz帯であり、管外局は管内局との交信のみ有効です。よって、これ以降1.9~7MHz帯、144MHz帯、430MHz帯では3つのコンテスト、14MHz~50MHz帯では2つのコンテストが同時開催される形となります。特に1.9~7MHz帯においては県内・管内局とそれ以外の判別が重要となります。

24:00にオール神奈川コンテストと石狩後志コンテスト(前半)が終了し、以降朝まで宮崎コンテストのみ開催されます。

6月8日(日)

06:00に石狩後志コンテストが再開され、1.9~430MHz帯は2コンテストが同時開催される形となります。

更に10:00に山梨コンテストが開始されます。他のコンテストとは異なり、山梨コンテストは県外局同士の交信も得点となります(ただし山梨県内局と1局以上交信が必要)。また、使用周波数帯は7MHz帯と21~1200MHz帯(WARCバンドを除く)です。よってこの時間帯の7MHz帯は混雑と混乱が予想されます。また、コンディションによっては21~50MHz帯の運用においても注意が必要です。

12:00に山梨コンテストが終了し、再び宮崎コンテストと石狩後志コンテストの同時開催となります。

18:00に宮崎コンテストが終了し、石狩後志コンテストのみ開催となりますが、19:00に新潟コンテストが始まります。新潟コンテストはバンドにより開催日時が異なっており、この日時に開催されるのは1.9/3.5MHz帯です。新潟コンテストも県外局は県内局との交信のみ有効ですので、両バンドを運用される場合は注意が必要です。

21:00に石狩後志コンテストが、22:00に新潟コンテストがそれぞれ終了し、この週末のコンテストが終わります。

6月14日(土)

05:00に山形さくらんぼコンテスト(前半)が開始されます。このコンテストは1.9~28MHz帯(WARCバンドを除く)を使用する前半と50~1200MHz帯を使用する後半に分かれております。また、いずれも県外局は県内局との交信のみ得点となります。当日夕方まではこのコンテストのみが開催されます。

19:00にオール岐阜コンテストが始まります。このコンテストも県外局は県内局との交信のみ得点となります。使用周波数帯は1.9~1200MHz帯です。よって、1.9~28MHz帯では両コンテストが同時開催の形となります。

21:00に山形さくらんぼコンテスト(前半)が終了し、同時に50~1200MHz帯を使用する後半が始まります。また、これと同時にオール旭川コンテストと大分コンテストも始まります。オール旭川コンテストは3.5~430MHz帯(WARCバンドを除く)、大分コンテストは3.5MHz帯と7MHz帯、21MHz帯以上(WARCバンドを除く)がそれぞれ使用されます。よって、50~430MHz帯以上では4つ、その他のバンドでも複数のコンテストが同時開催される形となります。更に、大分コンテストは県外局同士の交信は得点となりませんが、オール旭川コンテストは国内局同士の交信は得点となります。特に3.5~50MHz帯を運用する際にはどのコンテストに参加しているのか十分注意が必要です。

22:00にオール岐阜コンテストの前半が終了し、以降は3つのコンテストが同時開催される形となります。

6月15日(日)

07:00にオール岐阜コンテストが再開され、再び4つのコンテストが同時開催される形となります。Eスポシーズンでもありますので、HFのみならず50MHz帯を運用する際にも注意が必要です。

10:00にオール岐阜コンテストが終了し、しばらくは3つのコンテストが同時開催となります。

12:00に岩手通信訓練コンテストが始まります。このコンテストは岩手県内局のみ参加可能でして、しかも今回は12:00~13:00は50MHz帯、13:00~14:00は144MHz帯、14:00~15:00は430MHz帯で開催されるというユニークな規約へと改定されました。よって、開始後しばらくは50MHz帯の運用時に注意が必要かと思います。

13:00に山形さくらんぼコンテストが終了し、岩手通信訓練コンテストは144MHz帯へとバンドが移ります。また、14:00には岩手通信訓練コンテストは430MHz帯へとバンドが移ります。

15:00にオール旭川、大分、岩手通信訓練の各コンテストは終了し、この日開催される国内コンテストは全て終了となります。

参加時の注意点

コールサインやコールエリア等から「どのコンテストに参加しているか」の察しが付く場合もありますが、つかない場合もあります。そこで大事になるのは呼出方法です。各コンテストには呼出方法が定められていますので、これに従い運用することをお勧めします。以下に簡単にまとめましたので参考にしてください。


表3. 各コンテストの呼出方法一覧

今回紹介した以外にも、6月にはALL JA1コンテストやALL JA8コンテスト、ALL Asian DX Contest等魅力的なコンテストが開催されます。個々の好みにあったものをお楽しみいただければと思います。

では、コンテストでお会いしましょう。

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