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QSOパーティが電子ログ提出に対応、電子ステッカーも新登場

2025年12月1日掲載

まもなく迎える新しい年、2026年。アマチュア無線家にとって、お正月に欠かせないのが“電波の上での賀詞交換会”とも言えるJARL主催「QSOパーティ」への参加だろう。2026年の開催概要と今回から変更になった点を紹介する。


2026年の「QSOパーティ」の規約はJARL Webのコンテストページで確認できる
(https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-1_Contest/qso_party_rule.html)

QSOパーティの歴史

JARL主催の「QSOパーティ」の歴史は古く、戦後アマチュア無線が再開した翌年、1953(昭和28)年の5月5日に「第1回 国内QSOパーティ」として開催されたのがルーツだ。


1953年5月5日に「第1回 国内QSOパーティ」が開催された(「JARL NEWS」1953年3月号より)

その後1958(昭和33)年からは正月の開催となり、さらに1974(昭和49)年からは、得点は競わず、20局以上と交信して所定の書類を提出した局に干支のイラスト入り参加ステッカーを贈る(十二支すべてのステッカーを集めると記念楯を購入できる)という現在の形式に変更された。


書類提出者にはその年の干支のイラストに「NEW YEAR PARTY」の12文字のうち1つをあしらったステッカー(写真右)が発行される。毎年これを台紙(写真左)に貼り、12年参加で十二支を完成させるのがQSOパーティの楽しみだ


十二支すべてのステッカーを集めた局は、有償の記念楯を購入することができる

さらに2021(令和3)年には、それまで開催期間が1月2日の9時から1月3日の21時まで(連続36時間)だったものを、終了を1月7日の21時まで(連続132時間)に延長。またステッカーの十二支集めで、2巡目、3巡目、4巡目を達成した局は、さらに豪華な仕様の記念楯が購入できるようになった。


十二支のステッカーを四巡目以上集めると、最上位であるゴールドの記念楯を購入することができる。そのためには最低でも48年間、QSOパーティに参加する必要がある

正月休みを含む期間の開催なので参加しやすく、得点は競わずに20局以上と交信すればステッカーが受け取れるというルールからか、QSOパーティの参加局数は他のJARL主催コンテストよりも多く、2021年以降は毎回概ね8,500局以上が書類提出を行っている。

では、2026年の正月に開催される「第79回 QSOパーティ」の概要をJARLコンテストページからの抜粋で紹介していこう。

JARL主催「第79回 QSOパーティ」開催概要

①開催日時:
2026年1月2日09時00分から7日21時00分(JST)

②参加資格:
アマチュア局およびSWL

③使用周波数帯:
総務省告示「アマチュア業務に使用する電波の型式および周波数の使用区別」によるものとする。

④参加部門:
・アマチュア局(コードナンバー: 30)
・SWL(コードナンバー: 31)

⑤交信方法等:

  • ・呼び出し: 電話・・・CQ NEW YEAR PARTY / 電信・・・CQ NYP
  • ・交換する通報: 相手局のシグナルレポート+オペレータの名前(通称・ニックネーム・イニシャル・ハンドルネームなども可)
  • ・交信相手局: 国内局は日本国内および国外のアマチュア局 / 国外局は日本国内のアマチュア局に限る

⑥交信上の禁止事項:
・総務省告示「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」の逸脱
・レピータの使用

⑦書類の提出:

  • (1)完全な交信局数が20局以上のアマチュア局、または完全な受信局数が20局以上のSWLは次の方法により書類を提出すること。
  • ・電子ログによる場合: JARL電子ログ形式で作成したデータをログ提出用Webページの指示に従ってアップロードするかテキストメールとして提出先アドレスに送信する
  • ・紙ログによる場合: JARL制定の「サマリーシート」および「ログシート」(または同形式のもの、A4判)を使用し、必要事項を記入して提出する

(2)提出締切日:2026年1月31日

(3)提出先:
・電子ログをWebからアップロードする場合
 https://contest.jarl.org/upload
・電子ログをE-mailで送信する場合 nyp@jarl.org
・郵送の場合 〒170-8073 東京都豊島区南大塚3-43-1 JARL QSOパーティ係

⑧参加記念品:

  • 書類を提出したアマチュア局およびSWLには、希望により下記の記念ステッカーを贈る。
  • ・電子ログの場合: 電子ログ提出時に記載したメールアドレス宛に電子データによる記念ステッカーを贈る
  • ・紙ログの場合: シール型の記念ステッカーを贈る
  • ※国内の局がシール型の記念ステッカーを希望する場合: 書類を提出する際、返信用封筒(郵便番号、住所、氏名を記入して、返送用切手を貼った定形封筒)を同封すること
  • ※国外の局がシール型の記念ステッカーを希望する場合: 書類を提出する際、返信用封筒(SAE)と2IRCを同封すること

電子ログでの提出者には「電子ステッカー」を発行

QSOパーティはこれまで、シール状の「参加記念のステッカー」を受け取る必要があるため、書類提出は郵送のみで、ログシート・サマリーシートと共に、ステッカー受領用として住所氏名を記載し切手を貼付した返信用封筒を同封することが必須だった。

またJARL事務局も8,000通以上の参加書類を受領し、書類のチェックと共に返信用封筒を確認し、参加ステッカーを入れて返送するという一連の作業は、かなりの労力になっていた。

しかし今回の開催概要からもわかるように、2026年からは他のJARL主催コンテストと同様に「電子ログ」での書類提出もできるようになった。電子ログで提出した場合は“電子データ形式”のステッカーが後日メールで届くという。届いた電子ステッカーは、同じく電子化された台紙に貼ることができる。


「ハムフェア2025」会場でJARLコンテスト委員会による電子ステッカー・電子台紙のデモンストレーションが行われた

次ページは「電子ステッカーと電子台紙作成を体験」

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