Monthly FB NEWS 月刊FBニュース 月刊FBニュースはアマチュア無線の電子WEBマガジン。ベテランから入門まで、楽しく役立つ情報が満載です。

Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その27 イギリスでのSOTA運用 5

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

前回まで、マン島での2つの山の登頂をレポートし、マン島での運用は完了しました。今回はその後のレポートをします。帰国までもう一日かけてウェールズに行って、スノードン山に登ってきました。スノードン山はイギリス4番目の高峰で、平坦なイングランド、ウェールズでは最高峰の1085mの標高があります。登山道はいくつかあり、私はPyg Trackを辿ることにしました。どんなに素晴らしい山かはこのページを見ていただくと判ると思います。
https://www.visitsnowdonia.info/snowdon-walking-routes
さて、実際にはどんな山だったのでしょうか?

マン島からリバプールまでフェリーで到着後、ウェールズのスノードニア国立公園に向かいました。スノードン山(GW/NW-001、標高1085m)に登るためです。スノードン登山口の一つである、Pen-Y-Passにあるユースホステルに向かいました。ウェールズはブリテン島の西に位置しているため雨が多いのですが、到着した日はすばらしい快晴でした。途中で湖が波ひとつなく鏡のようになっているところがあり、とても不思議な光景でした。大きな鏡がそこにあるかのような景色です。


ユースホステルには20時到着。明日の天気に期待がかかります。


これはCrib Gochというナイフのような切り立った稜線。


翌朝は5時半に起床。期待の天気は・・・・


雨と霧です。がっかりです、でも天候だけは仕方がありません。朝6時半に準備を整えて出発。


ユースホステルからスノードンの北側ルートをしばらく登ります。


良く整備されていますが、この後次第に岩のガレ場、急坂登りになってきます。


北側のルートを登り続けた後、先ほどのナイフのようなCrib Gochにつながる稜線を越えて南側に出ます。


すると眼下にスリンスラダウという湖が飛び込んできます。


Pyg Minorルートだとあの湖のほとりを歩くはずです。でも朝が早いのと、この天候で登山客の姿は見えませんでした。晴れていれば信じられないような素晴らしい光景が広がっているはずなのですが・・・

稜線を越えて今度は南側をどんどん登ります。途中結構危険な場所もありました。それからなんといっても困難なのは標識がまったく無いことです。GPSは必須です。


こんな感じで登山道が明確な場合は楽なのですが、岩場になると踏み跡も無くなり、途中で私も数回迷ってしまい、元の場所まで戻って慎重にルートを見つけながら登りました。


これは先ほどのスリンスラダウ湖の上にあるグラスリン湖です。一瞬だけ霧が晴れてその姿を見せてくれました。これが見えただけでも感動するのですから、おそらく視界が開ければ絶景のはずです・・・本当に残念。


どんどん南側斜面を登り、ようやく再度稜線に戻るとこんな石が立っています。


おそらく山頂から下ってくるときのPyg Trackへのルートの目印になっているのでしょう。それくらいに徹底して何も方向の表示はありません。この稜線を山頂まで南に向かい10分ほど登ります。しかしこの稜線に出るとさらに雨風が強くなり、完全に手足の感覚が無くなりました。ようやくスノードン山頂が見えました。


登山道の脇にはスノードニア登山鉄道が走っています。なんと山頂まで行っている鉄道でした。朝が早いのでまだ走っていません。

そして朝9時に、ようやくスノードン山頂、標高1085mに到着、登り口のユースホステルから2時間半かかりました。


まずは駅にある山小屋に入ろうと思いましたが、朝が早くまだやっていません。外で凍えながら、そして無線をしながら開店を待ちました。この寒さではとてもHFのアンテナを張る気力がなく、ハンディ機のID-51で144MHzと430MHzのFMだけでQRV。ハンディ機のホイップでは到達距離も短いと思い、5m高にGPを上げて運用しました。合計6QSOできました。残念ながら短時間の運用になってしまいました。もっとやりたかったところですが、PTTを握る手も凍えておりCL。北緯50度を超える山頂での雨風の中では難しいです。

しかし、呼んでくれた局はSOTA Reflectorの掲示板に私の予定を書き込んでいたので、「待ってたぞ、ようこそウェールズに」、「大丈夫か?」、「風邪ひくなよ」と声をかけてくれて体は凍えても心はホッコリです。

山小屋といっても鉄道の駅を兼ねており、とても立派な建物です。10時に開店したあとは外で待っていたみんなで震えながら入りました。


暖かいコーヒーを飲んで、持ってきたパンを食べて体力回復。ようやく震えもなくなりましたので、駅の裏にある山頂モニュメントまで登りました。


山頂で写真を撮ってもらいました。


実はスノードン山のあと、もう一つGW/NW-008のY Lliwedd山にも行きたいところでしたが、この天候ではほぼ無理、断念しました。

山小屋には登山鉄道で来る人の方が圧倒的に多いのですが、自分で登ってくる人も結構います。全身ずぶ濡れなのですぐに判ります。そういう人が小屋に入ってくると皆で拍手。

下山はPyg Minorルートでの下山をしてもいいかと思いましたが、少しでも外に出ると、大変な寒さでこれも断念。ここは、せっかくだからと割り切ってスノードニア登山鉄道で、スランベリスLlanberisまで下山しました。


下山するとだんだん霧も晴れてきました。


スランベリス駅に到着です。


登山鉄道の列車。


スランベリスの駅。


本日の登山鉄道のルートも含めたルートです。


そして高度。


天候が悪く残念でしたが、念願のスノードン山1085mに登ることができて満足です。仕方ないので絵葉書を買いました・・・笑。


こんな素晴らしい景色が見えたはずなのです。もう一回来て素晴らしい景色を見てみたいものです。

いかがでしたでしょうか?イギリスのマン島、ウェールズの山に登ってみましたが日本の山とは違って樹林が少ないためどこに行っても見晴らしが良く、(天候が良ければですが)絶景が楽しめます。これで5回に渡ってレポートしたイギリス、マン島、ウェールズでのSOTA運用記の完了です。

Summits On The Air (SOTA)の楽しみ バックナンバー

2020年1月号トップへ戻る

次号は 11月2日(月) に公開予定

サイトのご利用について

©2020 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved. 発行元: 月刊FBニュース編集部