特別寄稿
2025年8月15日掲載
『カンボジアの無線事情』から始まり『カンボジア・アマチュア無線便り』として、カンボジア唯一のネイティブオペレータが運用するXU7AMO・カンボジア国立工業技術大学(以下NPIC)電子工学科のクラブ局の活動を紹介してきました。今回はNPIC電子工学科で学生の指導と研究活動に当たっておられるナレット先生 Dr. Narethから、ぜひ日本の皆さんにということでNPIC電子工学科を紹介するメールをいただきました。
日本語訳: JA3ULS/XU7AKJ 木村千良
わたしはNPICの教師をしているナレットといいます。どうぞよろしくお願いします。
カンボジア国立工業技術大学(NPIC)の電子工学科は、技術教育の重要な部分を担っており、理論的な知識と実践的なスキルの両方を備えた革新的なエンジニアを育成しています。また実践的なカリキュラムを通して、回路設計から実際に動作するデバイスの構築まで、電子工学のあらゆる側面から指導します。私のラボはNPIC電子工学のイノベーションの中心で、最新のツールを備えたこの研究室では実践的なスキルと理論的な知識を組み合わせ、単純な回路設計から高度なロボットシステムまで、幅広い知識と技術の修得をサポートしています。理論に優れ、ロボット工学、組み込みシステム、自動化などの分野における実社会の課題に対するソリューションを創造できる卒業生の育成を目指しています。
電子工学研究室でロボットのプロトタイプのテストと組み立てを行なう学生たち
電子工学科は、教育と研究において大きな進歩を遂げてきました。学生は先進的なデバイスを開発し、エンジニアリングプロセスのそれぞれの段階を管理し実行する能力を養い、カンボジア国にのみならず国際的な場でも成果を発表する機会があります。
国際会議で研究プロジェクトを発表する学生
また、国際協力機構(JICA)からのサポートは、当学科の能力を大きく向上させてくれました。ABUロボット大会などでは良質の製作ツールの使用による効果もあり、カンボジア国内大会での優勝、そして日本やモンゴルなど国際大会への出場も果たしています。
左: JICAの支援によるツール 右: 実習ロボット製作教材
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