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SEANETコンベンション2018参加記

JA3AER 荒川泰蔵

第46回SEANETコンベンションは、2018年10月18日から4日間、インドネシアのジョグジャカルタ(Yogyakarta)のホテルRoyal Ambarrukmo Hotelを会場として開かれた。インドネシアでは4回目、その内ジョグジャカルタでは2回目である。主催するインドネシアの無線連盟ORARI (Indonesia Amateur Radio Organization)は、東京のハムフェアにブースを出し、ORARI創立50周年記念切手セットの頒布や、コンベンションのPRと共に参加者の受付を行うなど力を入れていた(写真1)

今回の参加者約100名は12ケ国からで、日本からは19名(JA1BRK & JR1FBEご夫妻,JA1NMHご夫妻, JA1PBV, JH1AYBご夫妻,JA2MLP,JA3AER,JA3IBU,JA3KVT,JE3BEQ,JK3IYB,JA4DPLと友人, JA5AIL, JA8VE, JA0FSB, JA0JHQ)と、主催国インドネシアに次いで多く、シンガポールからの9V1OW(JG1OWV)和田ご夫妻、インドからのVU3OTK(JM1NCA)太田さん、インドネシア在住のYB0ANN(JH7UJU)西内さんと、SWL小山さんを加えると、日本人は24名と全体の4分の1を占めた。


写真1. 東京ハムフェア2018のORARIのブースにて、(左) 左から今回のコンベンションに参加したJA3IBU逵さん、JA4DPL吉房さん、YB1GJS,Gjellaniさん。(右) ORARI創立50周年記念切手セットを頒布するYC0IXQ, Lindaさん、背後にYB1GJS,Gjellaniさん、YB0AZ,Wisnuさん、YB0FNE,Bambangさん達、今回のコンベンションでお世話になった人達の姿も見える。

前日17日(水)、筆者は前日、JK3IYB西さん達4名と関西国際空港からジャカルタ経由でジョグジャカルタに入った。空港ではYB2TJV,Daniさんが出迎え、前泊するPuri Artha Hotelまで送ってくれたが、JA4DPL吉房さん達は広島から東京とジャカルタを経由して、一足早く到着していた(写真2)


写真2. (左)空港でYB2TJV, Daniさんの出迎えを受ける。 (右)前泊したPuri Arther Hotel。

初日18日(木)、Puri Artha Hotelに前泊した我々はホテルでの朝食を済ませた後、YB2TJV,Daniさんが両替の為に銀行の他、郵便局を案内してくれたので、コンベンション記念のカバーを作ることが出来た(写真3)


写真3. (左) Yogyakartaの中央郵便局。郵趣窓口の係員はYD2UKY, Galihさんであった。(右)ORARI創立50年記念切手を貼って、既に地方の郵便局で押印した記念カバーの空白部に、気前よく郵趣窓口の消印を押してくれ、第46回SEANETコンベンションの記念カバーが出来た。

ホテルに戻ると、先のバリ島でのコンベンションでお世話になったYB9AY,Madeさんが尋ねて来ていて皆で歓談の後、会場となるRoyal Ambarrukumo Hotelへ移動した。ロビーでは既に受付が始まっており、チェックインを済ませた参加者達でロビーは賑わっていた。ホテルの部屋はまだ準備が出来ておらず、荷物を預けてそれぞれ近くのレストランに出かけ昼食を済ませた(写真4)


写真4. (左)会場となるRoyal Ambarrukumo Hotel。(右) SEANETコンベンションの受付。

午後からはホテルの最上階に設置された記念局YB46SEAを運用したが、8階建の屋上に設置されたマルチバンド・ビームアンテナの調子が悪く、現地の人達にJA4DPL吉房さん達が協力して調整し、JA0JHQ細川さん達がCWで運用することができた(写真5)


写真5. (左)記念局YB46SEAのシャックにて、左からYB2TJV,Daniさん、JA0JHQ細川さん、JA4DPL吉房さん。(右)屋上に設置されたマルチバンド・ビームアンテナ。

午後7時からの歓迎会はORARIの事務局長YB0JTR、Suryoさんの挨拶で始まり、各国からの参加者を紹介の後、インドネシア料理を中心としたビュッフェで食事を楽しみながら歓談した。会場ではスラウェシ島の大地震と津波による大災害での犠牲者を悼み、その募金も行われた(写真6)


写真6. (左) 歓迎の挨拶をするORARIの事務局長YB0JTR,Suryoさん。(右)インドネシア料理を中心としたビュッフェで食事を楽しんだ。

2日目の19日(金)、午前中は2台のバスに分乗しての観光であったが、その内の1台は、日本人のために日本語が話せるガイドを付けた小型バスが用意され、YB1GJS,GjellaniさんやYB0FNE, Bambangさん達が、交互に乗り込んで面倒をみてくれた。バイクが多く混雑する道路をパトカーの先導による市内ツアーで、訪れたのが王宮(Keraton Sultan Place)、水の離宮(Taman Sari Water Castle)の他、この地域の伝統的な産業であるバテックと銀細工の工場見学であった(写真7~9)


写真7. (左) 日本語のガイドを乗せた白い小型バス。(右)一般の赤い大型バスは英語のガイドであった。


写真8. (左)王宮の庭にてガイドの説明を受ける日本人達。(右)水の離宮風景。


写真9. (左) バテック工場の見学。(右) 銀細工工場の入り口。

午後からのセミナーではJA3IBU逵さんが「GPS衛星のデータでPCの時計較正」について講演の後、それに使用するGPSドングルをORARIに贈呈した。続いてYB2TJV, Daniさんの「東南アジアの災害非常通信ネットワークでのSEANETの役割」について、インドネシアのアマチュア無線サテライトの利用を含む講演があった。

その後9M2KN, Dr. Kenが、来年のSEANETコンベンションの日程などをスライドで説明し、多数の参加を呼び掛けた。それによると2019年11月14日から4日間、マレーシア・ジョホール州の東海岸にあるリゾート地のホテルでとの事であった。続いて再来年(2020年)の開催地について投票があり、タイのRASTからの書面による立候補を制し、オマーンのA41KB, Alさんによるスライドでの説明が功を奏してオマーンでの開催と決まった。筆者はこのセミナー会場に、日本から持参した「Amateur Radio World」と題したアマチュア無線切手のコレクションを展示させて頂いた(写真10~11)


写真10. (左) 「GPS衛星のデータでPCの時計較正」について講演するJA3IBU逵さん。(右)「東南アジアの災害非常通信ネットワークでのSEANETの役割」について講演するYB2TJV, Daniさん。


写真11.(左) 来年のSEANETコンベンションの説明をする9M2KN, Dr. Ken。(右)セミナー会場に展示した筆者の切手コレクション。

夜の晩餐会(Gala Dinner)はYB0JTR、Suryoさんの挨拶で始まり、ビュッフェ式の夕食を終えたところで、恒例の国別のパフォーマンスが始まった。日本はJE3BEQ宮本さんのバイオリン演奏、JA8VE斎藤さんが「ブンガワン・ソロ」を独唱の後、全員が壇上で「可愛いあの娘」を合唱した。主催国インドネシアは大勢が前に出て、歌いながらリズムに合わせて踊るパフォーマンスを披露してくれた(写真12~14)


写真12. (左)スラウェシ島の大地震と津波による被災者への募金箱が置かれた晩餐会場の風景。(右)開会のあいさつをするYB0JTR, Suryoさん。


写真13. (左)バイオリンの演奏を披露するJE3BEQ宮本さん。(右)「ブンガワン・ソロ」を独唱するJA8VE斎藤さん。


写真14. (左)日本人全員での「可愛いあの娘」の合唱。(右)リズムに合わせて踊りながら歌ったインドネシアの人達。

3日目の20日(土)は、前日と同じ2台のバスに分乗し、世界遺産であるポロブドゥール(Borobudur Temple)と、ムラピ火山(Merapi)へのツアーであった。8世紀ごろに建造されたとされる、世界最大の仏教遺跡に圧倒された後、2010年の大噴火で多くの犠牲者を出したムラピ火山の見学に向かった。溶岩や火山灰による悪路はバスが通れず、途中からジープに分乗しての登山であった。生憎の天気でムラピ火山は雲の背後に微かに見えただけであったが、噴火で壊れた家屋に、犠牲になった家畜の骸骨の他、バイクや家財道具の焼けただれた遺品などが展示されていた。(写真15~17)


写真15. (左)世界遺産であるポロブドゥールを背景に記念写真。(右)ポロブドゥールへの道。


写真16. (左)ムラピ火山へのジープに乗り込んだ左からVU3OTK太田さんとJA2MLP赤塚さん。(右)砂埃を上げながら、ムラピ火山へ向かうジープの列。


写真17. (左)2010年の大噴火で被災した家屋は博物館になっていた。(右)噴火時の避難シェルター前での記念写真。背後のムラピ火山は雲がかかって見えなかった。

この日の夜は、ヒンズー教の遺跡プランバナン寺院が遠望できる小高い丘のレストランでのお別れの夕食会(Farewell Dinner)であった。テラスに設けられた夕食会々場で、ORARIの会長YB0ST, Sutiyosoさんの挨拶で始まった夕食会は、暗闇を背景にスポットライトに照らされた伝統舞踊を観賞しながらの和やかな食事会であった。参加者が歌うカラオケでは9M2KN,Dr. KenさんやJA4DPL吉房さんが熱唱したが、YB0ST,Sutiyosoさんの歌声も素晴らしく拍手を送った。お別れに各国の代表が挨拶をすることになり、筆者は日本を代表して、ORARIの皆さんのもてなしに感謝する意を伝えて挨拶に代えた。最後はORARIのコンベンションの委員たちが一列に並び、バスに戻る参加者達一人ひとりと握手を交わして別れを惜しんだ。(写真18~19)


写真18. (左)夕食会々場で挨拶するORARIの会長YB0ST、Sutiyosoさん。(右)インドネシアの国鳥ガルダの冠を付けた伝統舞踊を披露してくれた。


写真19. (左)カラオケでマイクを手に歌うJA4DPL吉房さん。(右)抽選会でジャワコーヒーが当たり、喜ぶJK3IYB西さん。

最終日の21日(日)、この日の朝食を最後に、来年のマレーシアでの再会を約して、参加者達は三々五々空港に向かったが、朝食時にJA8VE斎藤さんが、今の時間JAが開けているかもしれないと、YB46SEAの無線室に向かわれた。我々大阪からの参加者も帰国の飛行便が午後からであったため、後を追って無線室に出向き、YB2/JA8VEで運用中の斎藤さんに譲って頂いて、VU3OTK(JM1NCA)太田さん達と共に我々もYB46SEAを21MHzのSSBで運用した。事前に個人局の運用許可を得ていたJA3IBU逵さんと筆者は、YB2/JA3IBUとYB2/JA3AERのコールサインでもJAとQSOすることが出来た。ぎっしり詰まったプログラムで、期間中の運用が難しかったが、最後に多くのJA局とQSO出来たのは幸いであった。YB46SEAのログは無線機の横に設置されたORARIのPCに打ち込んでおいた(写真20)


写真20. (左)YB2/JA8VEでJAとQSOをする斎藤さん。(右)YB2/JA3AERでJAとQSOをする筆者。

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次号「月刊FBニュース2019年1月号」は 1月7日(月)と18日(金)に公開予定

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