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「北海道アマチュア無線セミナー2018」に約300名が来場、“IC-9700の魅力”に関する講演も

JARL北海道地方本部は2015年以降、偶数年(西暦)の秋に「北海道アマチュア無線セミナー」を札幌市で開催している(奇数年は「北海道アマチュア無線フェスティバル」を開催)。今年は11月4日(日)に札幌市東区の札幌総合卸センターで同イベントを行い、のべ約300名の来場者で賑わった。


「北海道アマチュア無線セミナー2018」が開催された、札幌市東区の札幌総合卸センター


開会セレモニーであいさつする髙尾JARL会長

開会に先立ち、9時45分から総務省 北海道総合通信局の佐藤無線通信部長、JARLの髙尾会長、JARDの三木会長ら来賓と関係者が列席してセレモニーが行われた。

主催者であるJARLの正村北海道地方本部長は「このイベントは、アマチュア無線の面白さや楽しさを共有するために、一昨年から開催されているものです。昨日は文化の日でしたが、アマチュア無線の文化的な部分も共有できればと考えています。今年は道外からさまざまな関係者の皆様、道内からはアクティブなアマチュア無線家の皆様をお招きし、さまざまなお話をしていただく予定となっています。一日ぜひ楽しんでください」とあいさつした。


主催者を代表してあいさつする正村JARL北海道地方本部長

「北海道アマチュア無線セミナー」の最大の特徴は、1日に多数の講演を集中して楽しめる点だ。今回は2つの会議室をフル稼働させ、下記の10本の講演が行われた(1つの講演は20~50分、座席入れ替え制)。

<ハムの楽しみを広げる講演>
「衛星通信をやってみよう」
「アマチュア無線を楽しもう!移動運用セミナー」
「FT8の始め方・楽しみ方」
「衛星通信でスリルを味わおう!」

<関連団体・官庁などによる講演>
「最近の電波法令違反事例とその対策について」
「新スプリアス対応について」
「南極生活と通信担当の役割」

<アマチュア無線機器メーカーによる講演>
「ダイレクトサンプリングはついにV/UHFの世界に ~IC-9700の魅力をご紹介~」
「混信と戦う現代のHF機」
「TS-890の実戦力~その機能と技術~」

なかでも、アイコム株式会社が行った「ダイレクトサンプリングはついにV/UHFの世界に ~IC-9700の魅力をご紹介~」は、新製品であるIC-9700の特徴や魅力を一般向けに説明する初めての講演として注目を集め、来場者は144/430MHz帯にダイレクトサンプリング方式を採用したメリットや、DVモードを含めて異なる2バンドのデュアルワッチ可能であること、タッチパネルによる軽快操作、高性能のリアルタイムスペクトラムスコープの採用といった特徴説明を興味深く聞き入っていた。


アイコム株式会社の「ダイレクトサンプリングはついにV/UHFの世界に ~IC-9700の魅力をご紹介~」は、近日発売されるIC-9700に関する初の一般向け講演として注目された


アイコム株式会社の講演より。IC-9700は人気HF/50MHz機のIC-7300と共通のユーザーインターフェースを採用している

このほか、JARL会長である髙尾義則氏(JG1KTC)は、自身がライフワークにしている「移動運用」の楽しさを軽妙な語り口で伝え、NPO法人 日本アマチュア衛星通信協会の金子 明氏(JA1OGZ)はアマチュア衛星通信の歴史と魅力を語った。

さらにJARL石狩後志支部長である三井 武氏(JA8DKJ)はデジタルモード「FT8」の実践的な入門方法を説明。会議室は立ち見を含めて満員状態となり、このモードに対する注目度の高さを伺わせた。

また第58次南極地域観測隊の通信担当として南極・昭和基地に2016年末から2018年春まで赴任した総務省 北海道総合通信局の藤原聖二氏(JH8TXD)は、昭和基地での生活や通信担当の業務、さまざまな機器の修理やメインテナンスの苦労談など100枚を超える貴重な写真で説明し聴衆を魅了した。


左上:髙尾JARL会長(JG1KTC)による「アマチュア無線を楽しもう!移動運用セミナー」、右上:JAMSATの金子氏(JA1OGZ)による「衛星通信をやってみよう」、左下:三井JARL石狩後志支部長(JA8DKJ)による「FT8の始め方・楽しみ方」、右下:北海道総合通信局の藤原聖二氏(JH8TXD)による「南極生活と通信担当の役割」の講演

「北海道アマチュア無線セミナー2018」では、講演が行われる2つの会議室のほか、広い展示コーナーが設けられた。来場者はJAIAをはじめとする各アマチュア無線機器メーカーの最新製品に触れ、関連団体・官庁のブースで説明を受けて資料を受け取るなど、講演の合間の時間を思い思いに過ごしていた。


講演会場とは別に、広い展示室が設けられ、JAIAをはじめとするアマチュア無線機器メーカーや関連団体・官庁がブースを出展した


左上:JARL北海道地方本部のブース、右上:北海道電波適正利用推進員協議会のブース、左下:一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)のブース、右下:総務省の電波利用 電子申請・届出システムのブース


JAIA加盟の各メーカーのブース。左上:アイコム株式会社、右上:株式会社JVCケンウッド、左下:第一電波工業株式会社、右下:コメット株式会社


アイコム株式会社のブースは人気HF機のIC-7610をはじめ、IC-7300、IC-7100やD-STAR対応製品などを幅広く展示し賑わった

なおJARL北海道地方本部では、来年(2019年)は秋に「北海道アマチュア無線フェスティバル」を開催し、次回のセミナーは再来年(2020年)の開催を構想している。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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