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Short Break

マイクセレクタの製作

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マイクセレクタ

私のシャックには無線機の台数以上のマイクが転がっています。口は一つだし、送信するときは、無線機は1台ですからマイクも1台あれば事は足ります。ところが、ついついジャンク市でちょっと変わったマイクやクラッシックなマイクを見つけると衝動買いしてしまいます。


図1 完成したマイクセレクタ


図2 完成したマイクセレクタのリヤパネル

マイクは見て楽しむこともありますが、やはり重要なのはその音質です。ゲットしたマイクで交信したときは必ず交信相手局に「ところで、マイクの音質はどうでしょうか」とレポートをお願いします。「低音でパンチ力があり、重厚で落ち着いた音ですね」と言われると、良い買い物をしたと満足します。

音は聞く人の好みによります。標準の付属マイクとジャンク市でゲットしたマイクとではどちらが良い音がするか、比較したいものです。こういったアマチュアの方々に便利な「マイクセレクタ」を製作しました。いちいち、「このマイクはどうですか」とマイクコネクターを外して別のマイクに付け替える面倒な作業は不要です。ロータリースイッチを1、2、3と回すだけで切り替えが可能です。


図3 三種類のマイクを製作したマイクセレクタに接続

マイクの切り替えにロータリースイッチを使っていますが、マイクの信号そのものを切り替えているわけではありません。あとに掲載します回路図を見ると分かりますが、2ビットのH、Lの信号でマイク入力を切り替えています。一度このオーディオセレクタのICを使ってみたかったといった願望もあり、ここは経験のためにICを使ってみることにしました。

NJM2750のICについて

このICは、4入力1出力のステレオオーディオセレクタです。4入力ですので、4種類のマイクをこのセレクタに接続しておき、ロータリースイッチで切り替えが可能です。ICはステレオ信号に対応していますが、無線機に使用するので片チャンネルは使用しません。

このNJM2750は、DMP16というタイプのパッケージです。通常製作でよく使う2.54mm間隔のユニバーサル基板には直接組み込めません。そこで通販で購入したDMP16とユニバーサル基板の変換基板を使って組み立てます。(図4)


図4 2.54mmピッチの変換基板に載せたNJM2750

回路図

今回使用したICは新日本無線のものです。データシートはネット検索ですぐにヒットします。回路図は、そのデータシートに応用回路として掲載されていたものをベースにしています。このICは、4入力1出力ですが、使用したアルミのケースに十分なスペースがなかったため、やむを得ず入力のマイクコネクターを3つにしました。組み込むケースに十分なスペースがある場合は、4回路を設けてもよいでしょう。


図5 マイクセレクタ回路図

製作

電源は、単4電池4本の6Vで動作させます。データシートによると使用するICの動作電圧は、4.7~13Vと十分な幅があるので6Vでも大丈夫です。今回AC電源を使わなかったのは、AC電源であれば電源回路のノイズや電源ハムがマイクラインに回り込むのではないかとの不安もあったためで、ピュア―なDC電源の乾電池仕様としました。

ICのデータシートを見ても複雑な回路はありません。SW1とSW2で2ビット、4種類のコントロール信号を発生させています。この2ビットの信号で入力をIC内部で4入力を切り替えています。先にも記述しましたが、この製作ではマイクコネクターの取付スペースの関係から3入力の切り替えとしています。

入力の切り替えはICのピン2とピン4に2ビットの制御信号を入力することで切り替わります。その論理信号を図6に示します。制御回路はロジックで組む必要もないので、HとLは回路図のようにHを6V、LをGNDレベルに接続して作っています。


図6 切り替え回路の制御論理

R4、R5、R6の10kΩの抵抗を通してマイクラインに6Vを印加しています。これはコンデンサマイクを使用するためで、ダイナミックマイクを使用するのであれば不要です。内部にこの抵抗のON/OFFスイッチを取り付けるとどちらにでも対応できます。


図7 製作したマイクセレクタの内部 ※回路図と若干異なります

完成

回路はアルミケースに入れ、シャックにおいても見栄えがするようにしました。回路図には記載していませんが、4回路4接点の余っているロータリースイッチ1回路で、どのマイクが接続されているのか分かるようにフロントパネルの各マイクジャックの上にLEDを取り付けました。

CL

<参考資料>
新日本無線 NJM2750データシート

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次号は 10月 1日(金) に公開予定

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