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アマチュア無線の今と昔

第16回 浦島太郎になって迷っているカムバック組の皆様へ

JF1KKT 横田勝彦

2024年3月1日掲載

連載第16回目になります。この原稿記事を書いているのは2月の下旬ですが、皆さんがご覧になるときには、もう3月になっています。

2月15日に関東地方では春一番が吹いたそうです。我々アマチュア無線家は、強風に対して一般の方以上に警戒心を持っていると思います。もちろん私もそうです。春一番の記事をネットで見て、真っ先にアンテナの無事を確認したのは言うまでもありませんhi

春一番とは「立春(2/4頃)から春分(3/21頃)までの間に、日本海で低気圧が発達し、広い範囲(地方予報区くらい)で初めて吹く、暖かく(前日より昇温)、(やや)強い南よりの風(8m/s以上)」と気象庁で決めているそうです。私はこの記事を書くために調べて、初めて知りましたhi

とまあ、ウンチク話はさておいて、今回も進めていきましょうhi


気象用語「春一番」発祥の地、壱岐島(長崎県)

ネットでの中古無線機の売買で気を付けること

以前にも書きましたが、最近の個人売買は、ほとんど「ヤフオク!」、「メルカリ」などのネットオークションが中心になっています。


ヤフオク!(左)とメルカリ(右)の画面 (いずれもPC版)

販売手数料はかかりますが、昔ながらの雑誌掲載(CQ誌の「HAM交換室」が有名ですね)よりは早く掲載されます。また検索も自由に行えるなど、売れやすい環境になっていると思います。金銭の受け渡しも、オークションシステムを通してとなりますので、「物を送ったけど入金がない」「支払いしたけど届かない」といったトラブルがなくなります。まさにいいことずくめの個人売買ですが、それ以外にもトラブルが潜んでいるので、ちょっとだけ注意が必要だと思います。

まず、運送時のトラブル。梱包を手抜きすると運送中に壊されてしまいやすくなります。私は出品時に「こんなふうに梱包して○○運輸で発送します」と明記するようにしています(梱包済の写真があるとベストです)。実際に出品されている物を落札し到着した荷物を拝見しますと、その多くが過剰梱包と思われるほど、厳重に梱包して発送されているようです。厳重なのはいいのですが、厳重過ぎるのも考え物です(受け取った時に梱包箱の処分に困ってしまいますので)。

通常の運送便には補償が付いていますので、壊れて届いたら、発送側に連絡すると共に、運送会社にも連絡して対応してもらうようにしましょう。送料を安くすると補償がなかったりします。送料自体は安く済ませたいですが、壊れてしまって損するのはいやですから。

次に気を付けたいのが、商品のすり替え。買った商品を、同じ商品で不動品の物と入れ替え、クレームを付けて返品する輩がいるそうです。たまに出品者の方が被害に遭ったと書いておられます。これに対抗するにはシリアルナンバーをメモっておくか、返品禁止にするしか方法はありません。こんな悪質な人も中にはいるので注意してください。モラルも何もあったもんじゃありませんね。

また、確実に販売する手として、発送前に動作しているところを撮影(無線機ならパワーが出ているところ、電源なら電圧の出ているところ等)して、出品の中に写真を入れておけばいいと思います。これがあれば、買う方も安心して応札できます。もし写真の掲載スペースが足りない時、私はGoogle Photoに写真をアップし、そのリンクを貼っておくようにしています。こうすれば簡単に、しかも何十枚でも相手に見せることが出来ます。


Google Photoの画面 (ムセンに関係なくて失礼!)

嫌な思いをしないために注意したいものです。

JARLの選挙について

現在、JARLの社員を選ぶ選挙が行われています。昔は正員による選挙(一部を除く)で選ばれた理事や監事がそのまま就任していました。

現在は、正員による選挙で選ばれた社員が、同じく正員による選挙(一部を除く)で選ばれた理事の候補者や監事の候補者を、社員総会で社員が承認する方式に変わっています。(過去には選挙で選ばれながら、社員総会で承認されず就任できなかった理事候補者もいたとのこと)私はこうなっていることを全く知らず、再開してビックリしましたhi なんとなくアメリカの大統領選挙みたいだな~って思ってしまいます。


選挙には積極的に投票しましょう!

そのせいか、社員に立候補される方は、身近に感じられる方が多いような気がします。いつもオンエアしていてお相手いただいている方とか、ローカルの知り合いだったりとか etc.

選挙が身近に感じられるのは、選挙に関する関心が深まることだと思いますので、いいことだと思います。有権者の会員の方は、1票を無駄にすることなく、投票を行ってほしいです。外野でダメだダメだと騒いでいても、変わらないものは変わりませんので、少しでも良い方に変わる可能性のある投票を行っていきたいと思います。

そういえば、総会も変わりましたね~。社員総会となって、社員以外は出席できない(しない?)ようになりました。費用を考えたら、これはアリなんでしょうが、昔の総会は、それに出席すること自体、楽しみでしたからね。ちょっとした旅行気分が味わえて良かったな~なんて記憶があります。前夜祭のパーティがピラニアみたいだったなんて、ご記憶の方どれくらいいらっしゃるでしょうかhi


かつてのJARL総会前夜祭の立食パーティは早い者勝ちhi

IC-PW2の出荷が始まりました

先日、アイコムさんの営業の方に話を聞きましたら、IC-PW2の出荷が始まったそうです。IC-905に目移りしている間もなく、IC-PW2が発売となるとお金がいくらあっても足りませんhi 幸いなことに、こちらは1アマがないと使えないので、購入を悩む方はIC-905よりはいくぶん少ないかと思いますhi


IC-PW2 アイコム(株) Web Siteより

でも、カムバックして思ったことは、1アマの比率が高いこと! アクティブに活躍されている方は、多くが1アマ、少なくても2アマ以上じゃないかと思っています。それは10MHzのアクティビティを見ても、うなずけることです。今や10MHzは7MHzの続きみたいな感じで、多数の局長さんがオンエアされていますので。

1アマ相当資格としてアメリカのAmateur Extra級があります。この資格があれば、日本で1アマ相当の運用が可能です。アメリカのアマチュアライセンスは、VE(Volunteer Examiner)制度で、ボランティアの試験官に委ねられています。最近はリモートでも受験できるようですが、まわりに何もないところで受験するのだそうです。普通に考えてなにもないところってどこ? っていったら、なんとお風呂場だとか。ちょっと笑ってしまいましたhi


こんな風呂場なら受験しやすそうですねhi

話をリニアアンプに戻します。私は仕事で高周波のエンジニアをしていた時期があります。当時は半導体で1kWなんて夢のような状態でした。電力分配、電力合成の繰り返しで、やっと1kWを確保するような世の中でした。まだまだ真空管が幅を利かせていた時代です。それが今や1kW連続キーダウンOKとか、夢みたいですhi

半導体式が出回るにつれ、昔の真空管式リニアアンプが安くなっている気がします。2アマの方は、500Wクラスの真空管式リニアアンプを、少し改造して200W出力にして、保証認定を受けて使うのも手だと思います。

今や200W機は高い機種にしかありません。各メーカーさん、普及機にもぜひ200W機を作ってほしいと思うのは私だけじゃないでしょう。そういった要望があるせいか、一部メーカーから200W出力のリニアアンプが出ていますね。個人的な意見ですが、500Wリニアアンプを改造して200Wにするよりも、1アマを受けるほうが簡単な気がしますhi


200WリニアアンプDXV201L (株)サムウエイ Web Siteより

なおご意見、ご感想、ご質問等については、筆者である私宛(jf1kktアットマークgmail.com)へご連絡頂けますと幸いです。

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