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アマチュア無線の今と昔

第42回 浦島太郎になって迷っているカムバック組の皆様へ

JF1KKT 横田勝彦

2026年5月1日掲載

連載42回目です。この記事が皆さんにお目に掛かる時は、ゴールデンウィーク真っ盛りだと思いますが、いかがお過ごしでしょうか? アマチュア無線家のゴールデンウィークは、ALL JAコンテストで始まります。また、その後に続く連休は、季節も良くなってきていますので、移動運用に最適なシーズンです。

皆さんもこの連休はいかがお過ごしでしょうか? え? 私ですか? ALL JAはいつもの通り、お世話になっているクラブ局から運用し、ゴールデンウィークは、残念ながら仕事になってしまいましたhi では、今回も原稿を進めて参りましょう。


世間はゴールデンウィークですhi

春の「ゴールデン」と秋の「シルバー」。ふたつの大型連休、あなたはどう楽しむ?

ぽかぽかとした陽気に誘われて、どこか遠くへ出かけたくなる春。そして、涼しい風に秋の深まりを感じる9月。日本のカレンダーには、私たちの心をウキウキさせる「大型連休」が存在します。

そう、春の「ゴールデンウィーク(GW)」と、秋の「シルバーウィーク(SW)」です。どちらも待ち遠しいお休みですが、実はこのふたつ、カレンダー上の成り立ちや、おすすめの楽しみ方が少し違います。今回は、それぞれの魅力と上手な過ごし方について紐解いてみましょう。


ゴールドとシルバー

●毎年の大定番! 王道の「ゴールデンウィーク」
4月末から5月初旬にかけてやってくるゴールデンウィークは、日本の大型連休の代名詞。昭和の日(4/29)、憲法記念日(5/3)、みどりの日(5/4)、こどもの日(5/5)という祝日が密集することで生まれます。

ゴールデンウィークの最大の魅力は、なんといっても「気候の良さ」です。新緑が眩しく、暑すぎず寒すぎない絶好のお出かけシーズン。キャンプやバーベキューなどのアウトドア、テーマパーク、少し足を延ばした海外旅行など、「アクティブに動く」のに最適な期間と言えるでしょう。各地で野外フェスや陶器市などの大規模なイベントが開催されるのもこの時期です。

アマチュア無線家のゴールデンウィークといえば、ALL JAコンテストから始まります。アクティブに動くのに最適な季節ですから移動運用にももってこいです。この時期、各バンドで移動局が多数見受けられます。

●幻の連休? 秋の「シルバーウィーク」
一方、9月中旬にやってくるシルバーウィーク。実はこれ、毎年必ず「大型連休」になるわけではないのをご存知でしたか?

敬老の日(9月の第3月曜日)と、秋分の日(9月22日か23日)の配置によって、連休の日数が大きく変わります。秋分の日が水曜日になった年だけ、オセロのようにはさまれた火曜日が「国民の休日」となり、土日と合わせて夢の5連休が誕生するのです。

2026年は「真のシルバーウィーク」イヤー!
ここが今年の最大の注目ポイントです。なんと今年(2026年)は、9月19日(土)から23日(水)が見事に5連休となる「真のシルバーウィーク」の年! 2015年以来、なんと11年ぶりの奇跡の並びです。


2026年9月のカレンダー

少し夏の疲れが出やすいこの時期は、「ゆったりと心身を癒やす」過ごし方がおすすめです。
   ・秋の味覚を堪能する: 果物狩りや、美味しいグルメを求めて道の駅を巡る。
   ・芸術と文化に触れる: 「芸術の秋」に合わせて、美術館や博物館へ。
   ・温泉でリフレッシュ: 涼しくなってきた時期の露天風呂は格別です。

●ゴールデンとシルバー、楽しみ方の比較
それぞれの連休の特性を活かして、計画を立ててみましょう。


●おわりに: どちらの連休も、早めの計画が吉!
春のウキウキとした高揚感とともに楽しむゴールデンウィーク。秋の落ち着いた空気の中でじっくり味わうシルバーウィーク。どちらも、私たちの日常に潤いを与えてくれる大切な時間です。特に今年の秋は久しぶりの超大型連休が待っていますから、春のお出かけを満喫しつつ、秋の旅行の計画も早めに立て始めてみてはいかがでしょうか? あなたにとって、どちらの連休も忘れられない素敵な時間になりますように。

JARLの通常選挙が終わりました

日本アマチュア無線連盟(JARL)の通常選挙が先日無事に開票終了しましたね。アマチュア無線界の今後の舵取りを決める重要な節目です。近年の傾向も含めた今回の選挙の総括と、JARLの選挙制度がどのように変わってきたのか、その歴史的な背景について整理して解説します。


JARLの選挙が終わりました

●先日のJARL通常選挙の総括(近年の傾向)
JARLの通常選挙は2年に1度行われ、連盟の最高意思決定機関である「社員総会」を構成する「社員(地方本部区域および支部区域)」と、業務執行を担う「理事(全国および地方)」の候補者を選出します。

近年の選挙結果から見えてくる総括的な特徴は以下の通りです。
・激戦区と無投票・定員割れの二極化:

関東や一部の都市部などでは多くの立候補者が出て激戦となる傾向がある一方で、その他の地方本部や支部では立候補者が定数に満たず「無投票当選」となったり、さらには立候補者がおらず「欠員」が生じるエリアも散見されます。これは、アマチュア無線界全体の高齢化や、連盟運営を担う人材の不足という今後の大きな課題を浮き彫りにしています。

・電子投票に移行:

前回までは郵送による投票が行われていましたが、今回よりパソコンやスマートフォンによる「電子投票」が指定されました。これにより、開票作業の大幅な迅速化と、郵送費などの経費削減が実現しています。


JARLの選挙も電子投票です

・ガバナンスへの関心の高まり:

SNSやインターネットを通じて候補者の主張や連盟の財政状況に関する議論が活発に行われるようになり、有権者である一般会員(正員)の組織ガバナンスに対する視線はかつてなく厳しく、そして熱心になっています。

●選挙制度変更の歴史的背景 「社員」とは何か?
古くからの会員の中には、「昔と選挙の仕組みや呼び名が変わった」と感じている方も多いでしょう。これには、日本の法人制度の大きな転換が関わっています。

1. 一般社団法人への移行(2011年)

かつてのJARLは、民法に基づく「社団法人」でしたが、国の公益法人制度改革に伴い、2011年(平成23年)に「一般社団法人」へと移行しました。この法人格の変更が、組織のあり方と選挙制度を根本から変えることになります。

2. 「評議員」から「社員」へ

旧体制では「評議員会」が存在し、選挙で選ばれた「評議員」が議決権を持っていました。しかし、一般社団法人制度において、最高意思決定機関は「社員総会」と法律で定められています。ここでの「社員」とは、一般的な会社員(従業員)のことではなく、「社団(組織)を構成する議決権を持ったメンバー(代議員)」を指します。JARLのような大規模な組織では、数万人いる会員全員が総会に集まることは不可能なため、会員(正員)による選挙によって代表者としての「社員」を選び、彼らに総会での議決を委ねるという現在の「代議員制(社員制)」が採用されました。

3. 組織の若返りと風通しの改善

体制移行後も、選挙制度は少しずつアップデートされてきました。

   ・任期や定年の導入:

組織の硬直化を防ぎ、新しい世代にバトンタッチしていくために、役員の連続就任期間(多選制限)や年齢制限に関する議論が重ねられ、規則に反映されてきました。

   ・立候補状況の中間公表:

無投票当選や欠員を防ぎ、広く立候補を促すために、選挙期間の途中で立候補状況をWebで公開する仕組みも導入されました。

現在のJARLの選挙制度は、単なる人気投票ではなく、厳しい財政状況や会員減少といった課題に立ち向かい、法令に基づいた適切な組織運営ができる「経営・監査のプロ」を選ぶという側面が強くなっています。今回の選挙結果を受けて、新しい体制が今後のアマチュア無線界をどのように牽引していくか、引き続き注目ですね。

●これからのJARLに期待したいこと
連盟の将来像は、日々の無線ライフに直結する大切なテーマです。先日の選挙結果や近年のアマチュア無線界を取り巻く環境を踏まえ、これからのJARLに求められる役割や期待される変化を、4つの柱で整理しました。

1. ガバナンスの強化と「開かれた財政」

会員の皆様から集めた会費で運営される組織として、最もシビアな目で見られているのが財政状況と意思決定のプロセスです。

   ・収支構造の抜本的見直し:

長年の課題である財政赤字の解消に向けた、透明性の高い予算執行と無駄の削減。

   ・情報公開のスピードアップ:

理事会での決定事項や議論の過程を、より早く、より分かりやすく会員へ共有すること。会員が納得して連盟を支持できる「風通しの良い組織作り」が急務です。

2. 会員サービスの現代化(DXの推進)

長年アマチュア無線家を繋いできたインフラも、時代の変化に合わせてアップデートする時期に来ています。

   ・QSLビューローの課題解決:

多くの会員にとって最大の関心事とも言えるQSLカードの転送遅延問題の解消。紙のカードの文化を大切にしつつも、電子QSLの普及促進や転送システムの効率化など、現実的な解決策が待たれています。

   ・オンラインサービスの拡充:

入退会手続きや各種申請、情報収集がスマートフォン一つで完結するような、利便性の高いデジタル環境の整備。


DXの推進・・・ といってもハムのDXとは違いますhi

3. 次世代へのバトンタッチ(若年層の獲得)

趣味の多様化により、若年層の無線離れが進む中、アマチュア無線の魅力をどう再定義するかが問われています。

   ・STEM教育との連携:

単なる趣味にとどまらず、電子工学やプログラミング、通信技術を総合的に学べる「生きた教材」として、学校教育や地域活動へ積極的にアピールすること。

   ・初心者へのサポート体制:

免許を取ったばかりの人がスムーズに開局し、交信の楽しさを知るためのメンター制度や、気軽に参加できる体験イベントの拡充。

4. 規制緩和への働きかけと社会的価値の向上

アマチュア無線が社会にとって有益な存在であり続けるための、対外的なアクションです。

   ・時代に即した法整備の要望:

総務省などに対する働きかけを強化し、より柔軟で運用しやすい制度(バンドプランの見直しや、新しいデジタル通信方式への対応など)を実現する力強い交渉力。

   ・災害時通信のネットワーク強化:

万が一の災害時に、地域社会の通信インフラとして貢献できるよう、自治体との協定締結や日頃からの防災訓練への参加推進。


災害時にも活躍できるアマチュア無線

これらは決して一朝一夕に解決するものではありませんが、新しい体制のもとで、これらの課題に対してどのような具体的なロードマップが示されるかが大きな焦点となります。

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