PHONEで楽しむQRP通信
2025年7月15日掲載
今回の掲載で3年目に突入します。今後ともよろしくお願いします。今回は過去に第2回・第13回でふれた「おがさわら丸(通称・おが丸)」MM船上運用の2025年版レポートと第7回の続編として東武鉄道・上今市駅に隣接する杉並木公園他での運用レポートになります。いずれの場合もIC-705を活用したものになります。
2025年は6月6日~6月11日のおがさわら丸の一航海で小笠原村父島へ行き、移動運用を行ってきました。東京・竹芝~父島・二見港間の所要時間は通常片道24時間です。今回もおがさわら丸の運行会社・小笠原海運(株)の事前許可を受けてのMM船上運用を行いました。
今回のおがさわら丸はドック入り後、初の定期運航(6日間)の便で乗船人数は往路では581名、復路では539名でした。往路の竹芝での乗船券引き換えの列は待合所の外まで伸びており、いつもより多く感じました。これは第24回で紹介した「島じまん」に参加した島民の方々が帰島のため利用していたからだと考えます。
東京・竹芝の行列
往路搭乗券
復路搭乗券
東京湾コンテナふ頭
羽田沖
MM運用01
MM運用02
MM運用03
無線関連では今回も往路、復路共に日中の太平洋洋上ではお空? のコンディションは開けることがほとんどなく、最悪の状況で電離層反射による交信局数は伸びませんでした。それでもCQを出し続けて何局かとはQSOできました。今回も昨年同様に東京湾内での直接波によるQSOで何とか救われ、アマチュア無線運用を楽しむことができました。
船上での運用場所は例年通り、船体後方(7デッキ)・クレーン支柱近くでした。これまでの運用では甲板からアンテナを斜めに突き出して運用していましたが、アンテナを取り付けるビデオカメラ三脚の形状を変えたことでアンテナは垂直に設置して運用しました。
容量結合を利用した疑似アースシートについては100均のマグネットシートと銅板を組み合わせた自作品を用意しましたが、マグネットの効きがよろしくなく(シートを押さえるための補助マグネットを用意しませんでした)、結局は通常通りワイヤー(SQ線・スピーカーケーブル)を疑似アースとしました。
運用結果は以下となりました。
往路その1 2025年6月6日(金) 13QSO
往路その2 2025年6月7日(土) 12QSO
復路その1 2025年6月10日(火) 6QSO
復路その2 2025年6月11日(水) 29QSO
おがさわら丸での運用では自局の運用場所を明確にするためにGPSを別途用意してQSO時の緯度経度を記録しています。しかし今回、運用中に電池切れとなりました。こんな時IC-705にもGPSが搭載されていることを思い出しました。ただ、IC-705のGPS画面は送信時にメイン画面に戻ってしまうことから使い勝手がよくなくこれまでは活用していませんでした。
今回は背に腹は変えられず? IC-705のGPS機能を活用しましが、その時わかったことですがIC-705はグリッドロケータも表示可能でした。ということで復路の一部の運用地点は緯度経度ではなくグリッドロケータで表示しています。ただ、グリッドロケータを見るには3動作を必要とすることから、今後はこの操作に慣れなければならないと思う筆者でした。
船内01
船内02
船内03
船内04
船内05
船内06
船内07
★★★おがさわら丸プチ情報★★★
これまでおがさわら丸に乗船していると、洋上では陸地から離れることからインターネットを使用することができませんでした。しかし、2025年6月6日東京・竹芝発よりStarlink(Wi-Fi)サービス(有料)が開始され洋上でのインターネット利用が可能になりました。
PHONEで楽しむQRP通信 バックナンバー
アマチュア無線関連機関/団体
各総合通信局/総合通信事務所
アマチュア無線機器メーカー(JAIA会員)
©2025 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved.