Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~
2026年11月2日掲載

皆さん、こんにちは! Masacoです。西日本は猛暑、東日本は天候不順が続いた今年の夏から初秋で、なかなか気の抜けない日々でしたね・・・。いかがお過ごしでしょうか?
今年の夏も、関ハムやハムフェア、移動運用と、無線を通じたくさんの皆さんとアイボールができました。また、兵庫県明石市での「礎〜あかし色の空〜 ふるさとコンサート」では、各地からアマチュア無線家さんも駆けつけてくださり満席のお客様とともに・・・。電波で知り合った皆さんと、音楽で同じ時間を過ごせることが、何よりうれしいです。
秋の始まりは、初!「北陸ハムフェスティバル」へお邪魔し、会場では半分以上の方が「はじめまして」。無線の世界、まだまだ広いなぁ~♪ ご縁の毎日です。
そして来年、年明けの歌い始めは東京から♪ 2027年1月9日(土)東京・南青山MANDALAでライブを開催します! 上京当時からずっと支えてくれているバンドメンバー「チーム大福」の皆さんと一緒に、福いっぱいの時間をお届けします。ぜひ会いに来てくださいね♪
さて今回は、この春に「海のことが学べて、学校専用の実習船と交信するための無線局もある」という神奈川県の高校にお邪魔したときのお話をお届けします!
【編集部より: Masacoさんは、2026年3月下旬に今回の取材先を訪問しました。記事内で紹介した皆さんの学年・所属、肩書、その他の情報は訪問当時のものです】

私は海が大好きです! ふるさとの明石市は美しい海岸が広がり、本州と淡路島の間の明石海峡にはいつもたくさんの船が行き交い、その景色を見守るのが世界有数の吊り橋として知られる明石海峡大橋。海産物も豊富で、明石の蛸、鯛、あなご、海苔、いかなごのくぎ煮など、どれもめっちゃ美味しい~! という土地で育ちました。
そんな海(海洋、水産)に関する知識や技術が身に付く高校が神奈川県にあり、なんと無線通信と無線技術が学べる学科や、アマチュア無線の社団局もあると聞いて、訪問させていただきました!

神奈川県立海洋科学高等学校(横須賀市)に到着!
お邪魔したのは、神奈川県横須賀市にある神奈川県立海洋科学高等学校です。東京の品川から京浜急行で三浦半島へ向かい、三崎口駅からバスで約15分。海が暮らしのすぐそばにあるんですね~。
そして、海から約600メートルの場所にある校舎に到着すると、目に飛び込んできたのは、数えきれないほどのアンテナ! 思わずワクワクしてしまいます。

校舎の屋上には数え切れないほどのアンテナが立っています!!
「Masacoさん、ようこそ。久しぶりです!」
私たちを待っていてくださったのは、無線技術科の総括教諭でアマチュア無線の社団局がある電子研究サークルの顧問のお一人、原田先生(JH1QPE)です!
実は、原田先生がこの連載「Masacoのむせんのせかい」に登場するのは2回目。前回は10年前(2016年6月号)に、神奈川県立横須賀工業高等学校の電子研究部にお邪魔したとき、同校に勤務し、部の顧問だった原田先生に活動を紹介していただきました。先生は転勤で2020年にこちらへ移られたそうです。

原田先生と久しぶりの再会です!
--原田先生、お久しぶりです! 今日はよろしくお願いします!!
最初に原田先生から学校のことを伺いました。
「神奈川県立海洋科学高等学校」は、昭和15(1940)年に農林省から認可された「神奈川県立水産講習所」がルーツで、戦後の学制改革(昭和23年)で「神奈川県立三崎水産高等学校」になり、漁業関係に従事する人材を育成するために漁業科、製造科、機関科、無線通信科などが設置され、実習船を使った漁業実習も行われていました。
そして平成20(2008)年、学校は「神奈川県立海洋科学高等学校」に改編。現在は船舶運航科(男子101名、女子9名)、無線技術科(男子77名、女子13名)、生物環境科(男子83名、女子31名)、水産食品科(男子42名、女子18名)と、高校卒業後に進学できる専攻科(男子43名、女子2名)を設けて、海のスペシャリストを育成しているそうです。その校訓は「海を知り、海を守り、海を拓く」。これ、めちゃ良い言葉だと思いませんか!?
校舎は学科、学年別の教室や実験室、職員室がある北棟・南棟、さまざまな実習ができる総合実習棟、マリンスポーツ実習棟などがあり、電子航法実習室、気象観測実習室、冷凍・冷房シミュレーション実習室、食品加工実習室、ガス溶接実習室、マリンスポーツ実習室、無線機器実習室など、分野別でさまざまな専門技術が学べる実習室が設けられているのが特徴です♪

神奈川県立海洋科学高等学校の公式Instagram。各学科の実習の様子やイベント情報が満載です(https://www.instagram.com/kanagawakaiyo/)
原田先生のご案内で校内を見学させていただきました。スタートは北棟1階の玄関です♪ 玄関を入ったところに、大きな船の模型がありました! これは船舶運航科が航海実習で使う「湘南丸」という大型実習船(696トン)の模型です。「毎年この船で、3年生がハワイ方面に向けて2か月間の遠洋航海(そのうち約1か月間はマグロ延縄漁の実習)に出港するときは、全校生徒が三崎港から見送ります」と教えていただきました。その様子を一度見てみたいです!

玄関に大型実習船・湘南丸の模型がありました! 下の写真は湘南丸の航行シーンです
そして1956年に第一次の南極観測隊(越冬隊)が昭和基地に建てたアンテナ柱の碍子とワイヤーの一部も展示してありました。第28次越冬隊として南極に行った卒業生が、アンテナ柱の撤去作業を行って持ち帰ったものだそうです。これは貴重です!!!

1956年、第一次南極観測隊(越冬隊)が昭和基地に建てたアンテナ柱の碍子とワイヤーの一部
続いてマリンスポーツ実習棟にある工作実習室にお邪魔しました!
中に入ると、たくさんの機械が置かれています。大きなラックにあったのは、業務用のドローン! ウインチ付きで荷物を吊り下げて空中輸送できるドローンと、農薬散布の用途で使えるものの2基で、どちらも50kg前後の重量があるそうです。

業務用のドローンの大きさにビックリ! 上はウインチ付きで荷物を吊り下げて空中輸送できるタイプ、下は農薬散布で使えるタイプだそうです
--こんな大きいドローンが飛ぶのですね。どういった用途なのですか?
「上のドローンは30kgの荷物を吊るして飛ぶことができる物流用ドローンです。無線技術科は防災教育にも力をいれていまして、道路が寸断されてもドローンを活用して支援物資等を積んで届けることができます」
--30kgもの荷物を吊して運べるなんて、災害現場でもかなり役立ちそうですね!
ほかにも小型のドローンが30基ほどありました! 無線技術科では授業の中でドローンの操縦技術を学ぶカリキュラムがあり、「この高校はドローン教育の拠点となる、登録講習機関にも認定されているので、国家資格の一等・二等無人航空機操縦士になるための技能証明が取得できます」「無線技術科では約2年前にドローン操縦を授業に取り入れてから、学科志望者がとても増えました」と教えていただきましたよ。

いろいろなサイズのドローン。全部で30基ほどあるそうです
別のデスクには全体が防水構造になっている大型ドローンも。こちらは水中ドローンというもので、船から水中に投下して、ケーブルで繋がっているモニターを見ながら海中の探索(水深300mまで)ができるように設計されているそうです!
水中ドローンは「最近被害が深刻な磯焼け(ウニなどが海藻を食べ尽くしてしまい、他の海洋生物や水産資源が激減する現象)の調査で活躍しているほか、今後は他の大学とのコラボレーションで、水中の断層を調査して津波予知の研究にも使う計画も進行中です」と教えていただきました。

完全防水の水中ドローン。水深300mまでの海中探索ができます
ただし、海中で使うものなので、使用後は必ずプールで丁寧に洗浄する塩抜きという作業と、毎年1回、専門業者によるメインテナンスが欠かせないということでした。
ちなみに学校にある水中ドローンは小型機も含めると全部で4基。文化祭で水中ドローンの操縦体験をやると、ものすごい人気になるそうです♪
もう一つ見せていただいたのは業務用のレーザー加工機です。CO2レーザーとファイバーレーザーの2つを備えたモデルで、金属やプラスチック、有機素材などさまざまな材料を高速で加工(彫刻)できるそうですよ。

業務用のレーザー加工機もありました!
「今日は特別に、ステンレス製のミニボトルを用意しました。これにMasacoさんのお名前やコールサインを彫刻して、来校記念に差し上げます」
--わあ、ありがとうございます!
気になる刻印可能の方法ですが、最初にパソコンで専用のソフトウェアを立ち上げ、刻印したい文字を入力&デザイン。続いてレーザー加工機にミニボトルをセットして機械を起動すると、緑色のレーザー光がミニボトルの表面に当たり、文字を刻印していくという仕組みだそうです。

レーザー加工機で刻印する文字のデザインを設定中♪
「Masacoさん、レーザー光がボトルにしっかり当たるようにピント調整をお願いします。機械の上下ボタンを使って、ちょうど良いところを探してください」
--えーっと、こんな感じですか?
「もうちょっとですね。・・・ はい、OKです。この状態です」
ということでレーザー加工機が動き出し、緑の光線が当たったところがどんどん削られていきます。

加工機から出るレーザー光。ボトルへの刻印がどんどん進んでいきます!
「はい、できました!」
--凄い! 文字が結構深く掘れているのですね! 大切に使わせていただきます♪

完成したミニボトルと、無線技術科で作ったサンプル品
いただいたこのミニボトル、今年の夏は出掛けるたびに持ち歩いて、水分補給に大活躍でした♪ ありがとうございました!! ちなみに「これはどこで購入できるのですか?」と、ボトルを見た皆さんに大人気でした。やっと「プレゼントで作っていただいたよー」と種明かしができます(笑)。

いただいたミニボトルは大活躍。実は私のSNSにも登場しています♪
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