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海外運用の先駆者達 ~20世紀に海外でアマチュア無線を運用した日本人達~

その100 FBニュース第100号を祝って 1995年(4)
「あの人は今(第25回)」JH1HRJ大家万明氏

JA3AER 荒川泰蔵

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FBニュース第100号を祝って

FBニュース第100号おめでとうございます。一概に第100号と言っても2013年4月号からの月刊で、8年3ヶ月の長きになり、2017年10月号からはそれまで追加で公開していた記事をまとめ、毎月後半分を15日号として追加された為、実質月2回の公開で、通算号数は更に多くなっています。またバックナンバーを見ると一目瞭然ですが、カテゴリーの拡大や英語版の追加などで、記事の件数の増加や内容の充実を見ると、編集部の努力の跡がうかがえます。創刊号に「創刊のご挨拶」として決意を述べられたJS3CTQ稲葉浩之編集長は、初心を忘れず今も編集長を続けておられるのに敬意を表すると共に、これからも健康に留意して、スタッフと共にFBニュースを継続し、更に充実して下さることを期待しています。

さて、この「海外運用の先駆者達」の連載記事も創刊号から掲載頂いて、今回で(その100)に達しました。今回は1995年の第4回目で、オセアニアの第1回目(CQゾーン27~30)の紹介です。尚、今月の「あの人は今 (第25回)」は、JH1HRJ大家万明氏の紹介です。

大家氏はJANETクラブのネット運用時にウエブ会議用のZoomを立ち上げて、ネットコントローラー(NC)のW6OPQ丸英之氏のサポートをされています。その中で、このFBニュースをご覧のJANETクラブのメンバーから、当時アンケートやレポートを出さなかったが、自分の海外運用の経験や現状を、或いは、その当時海外で仕事をしていたのにアマチュア無線を運用する機会がなかった残念な思いなどを含め、この100号記念号に寄稿してみようとの話が持ち上がり、大家氏がそれをまとめて「JANETクラブメンバーからFBニュース100号に寄せて」と題した記事を別途投稿され、今号に掲載されていますので合わせてご覧ください(写真1)


写真1. JANETクラブのネットと並行して運営されているJANETのZoomミーティング。

1995年 (北マリアナ諸島 AH0Q, AH0AV)

JF3EIG岩田大史氏は、サイパン島からAH0Qで、4回目の運用をしたと、アンケートを寄せてくれた(写真2及び3)。「過去3回サイパン島から運用しましたが、1995年はJIDXコンテストに、JI1NJC, JF2MBF, JS6BLSと共にマルチOPで参加しました。現在では現地人によるVE試験が年4回ほど行なわれており、常駐局も30局ぐらいいるのですが、常駐局によるSSB/FM以外のアクティビティは極端に低いです。(1995年6月記)」


写真2. (左)AH0Qを運用する岩田大史氏と、(右)そのQSLカード。(1994年運用分)


写真3. AH0Q岩田大史氏の免許状。

JH6RTO福島誠治氏は、サイパン島からAH0AVのコールサインで運用したと、アンケートを寄せてくれた(写真4)。「福岡のパシフィック・アイランド・ラジオ・クラブと、浜松ノビスクラブ合同で、総勢11名(実際の運用は10名、他1名も有資格者)で、現地集合・解散で、無線、観光、ダイビングを楽しみました。OPは、KH0R(JE6DND), KH0CS(JR6OCL), KH0U(JA1QNV), KH0S(JA1OGX), KH2GR/KH0(JF6BCC), AH0AV(JH6RTO), WR1J/WH0(JR2BEF), AA5YM/AH0(JH2MRA), AC6HC/AH0(JO1IAF)でした。全体としての運用は、80~10m(WARCを含む)とサテライトでした。リピーターは観光とダイビングに精を出していましたが、熱心なOPに支えられ、合計4,000コンタクト前後だと思います。HFのアンテナは総べてDPかZepp。リグはTS-50x2, DX-70, IC-706と、各社の展示会のようでもありました。個人的にはWW Phの翌週ですから、WARC、特に10MHzで、出来るだけW, EUをピックアップするようにしました。(1995年11月記)」


写真4. AH0AV福島誠治氏のQSLカード表裏。

1995年 (グアム AH0AV/KH2)

JH6RTO福島誠治氏は、グアムからAH0AV/KH2で運用したと、アンケートを寄せてくれた。「NH2L (JA1BRM)山下OM、KB1AGK(JA6PJS)田川OMらに同伴させて頂きました。やはり昼間はダイイングでしたが、JIDXコンテストのおかげで何とか340局くらいQSOできました。(1995年8月記)」

1995年 (ミクロネシア連邦 V63GY)

JH6RTO福島誠治氏は、ミクロネシア連邦のヤップ島からV63GYで運用したと、アンケートを寄せてくれた(写真5)。「JA6VZB/V63BM森山OMに同伴させて頂きました。現地には2日間と非常に短期であったこと、昼間はダイビングで無線をさぼった為、僅か140局に留まりました。2人分、合わせて使用した機材は、TS-50、DX-70、14MHzループ、18MHz Zeppのみです。このところ18MHzがかなり調子いいです。(1995年8月記)」


写真5. V63GY福島誠治氏のQSLカード表裏。

1995年 (東マレーシア 9M8HN)

JH4NPP西田英子氏は、東マレーシアのサラワク州クチンでCWの試験を受け9M8HNの免許を得、クチンのクラブ局9M8RCのシャックを借りて運用、All Band/Modeで、DX 1,000局とQSOしたと、CQ ham radio編集部を通じてアンケートを寄せてくれた(写真6)。「Kuching Amateur Radio Club 9M8RCのリグTS-140Sに、14/21/28MHzはHi-Gainの4エレ八木、7MHzはループアンテナで運用しました。彼等は日本の免許を認めず、13WPMのCWの試験を受けるよう要求したので、私は13WPMのモールスコードのテストを受けました。(1995年8月記)」


写真6. (左)9M8HN西田英子氏のQSLカード。(右)9M8HN西田英子氏の免許状。

1995年 (クリスマス島 VK9XH)

JA1CMD宮盛和氏は、オーストラリアでVK9XHの免許を得て、クリスマス島から運用したとアンケートを寄せてくれた(写真7及び8)。「延び延びにしていたVK9Xでの運用を6月23-26日(1995年)に行いました。場所は唯一のリゾートホテル"CHRISTMAS ISLAND RESORT & CASINO"。 95%?は週末のトバクツアーの人達。島にはJAのパックツアーの姿はなく静かでFB。但し、スキューバダイビング、クラブワッチング(世界一カニの種類と数が多い、120million)、バードワッチング位でしょうか。運用は上記のホテル、充分に事前の打合せと承認を得てから上陸(チャータ機のみあり)したにも拘わらず、CASINOのマネジャーは"No Radio!!"。スッタモンダの挙げ句、何とかOKを取り、バケーション1/2、運用1/2でエンジョイしました。あまりこの場所は、忍耐力、交渉力、英会話力、胆力?がない人にはお薦めできないでしょう。殆どJAとのQSOでしたが、久々にOn Airしリフレッシュしました。(1995年7月記)」


写真7. (左)VK9XHを運用する宮盛和氏と、(右)そのQSLカード。


写真8. (左)VK9XH宮盛和氏の1994年の1年間の免許状と、(右)1997年の3年間の免許状。(クリックで拡大します)

1995年 (オーストラリア VK9NH/4)

7K3UZY(ex. JA1EYH)山下康治氏は、オーストラリアのブリスベンからVK9NH/4でQRVしたと、アンケートを寄せてくれた。「レンタルシャックで運用(オーナーはVK4HF)。リグはTS-850S + Amp 400W、アンテナは3.5-7MHz用Inverted-V、14MHz用4ele 20mH、21MHz用5ele 20mH、28MHz用6ele 20mH。RTTY TNC232 + PC-9801L + ソフトCRTX(持参)。他に、1.8MHz用のフルサイズ・ダイポール有り。50MHz用八木、144MHz用八木、430MHz用八木があった。QSOは約400局。WARC用アンテナの新設を希望してきました。またサテライト用のアンテナも同様に希望しました。(1995年7月記)」

「あの人は今(第25回)」JH1HRJ大家万明氏

前書きでも紹介させて頂きましたが、JANETクラブの活動にアクティブで、定期的なネットではZoomを並行して立ち上げてサポートしておられるJH1HRJ大家万明氏米国での運用については、(その41)2016年8月号に紹介させて頂きましたが、その大家万明氏から近況をお知らせ頂きましたので紹介させて頂きます(写真9~11)。「1987年、ロスアンゼルスにあるUCLAに客員研究員で滞在していた時のW6/JH1HRJとXYL(W6/JH1GOT)の運用に関しては、JA3AER荒川さんにFBニュースの連載記事に取り上げて頂きました。早いものでもう30年以上の時が過ぎてしまいましたが、JANETのメンバーにも加えて頂いたお陰で、最近は毎週日曜日のロールコールにも参加できています。JANETでは大学の同窓生でもあるW6OPQ丸さんやNW6UP賀川さん達とも頻繁に情報交換をしたり、N2JA塚本さん、JA1PIG臼井さん、JA1BRK米村さん他、JANETのオリジナルメンバーやアクティブメンバーと、オンエアやネットミーティングでもお相手を頂いて楽しんでいます。また同じ芙蓉グループのJR2PAU永山さん、JG1GWL杉本さん、JE1BQE根日屋さん達とも、JANETでお会いするとは思っていなかったので大変驚きました。米国から帰国後は、会社の業務で海外出張の機会も多く有りましたが時間的な余裕がなく、1990年に平塚市の丘の上に自宅を購入し、念願のタワーとビームを建てたため、QRVは殆どが国内からのコンテスト参加やDX QSOに費やしておりました。50歳を過ぎてから外資系に移籍するチャンスがあり、シリコンバレーを訪問することが増えて、SVJHC(Silicon Valley Japanese Ham Club)のW6DHH高橋さんやW6ZENゼンさんこと山本さんにお世話になり、San Joseの皆さんとはTANTO Restaurantなどで楽しい時間を過ごさせて頂きました。これを機会にそれまでサボっていたExtra Classの免許を取得し、WR6Yのコールサインを頂きました。お陰でW6NV, Oliver氏のコンテストシャックからQRVさせて貰ったり、米国やハワイへの出張や旅行でのQRVを楽しんだり、海外出張の鞄にはポータブルHFトランシーバーと釣り竿アンテナがセットで入るようになりました。その後、3番目の会社に移った時に、ニュージーランドのクライストチャーチに3年間ほど毎月往復する機会があり、ZL3UGH, Geoff Hancock氏とNZARTの故ZL2AMJ, Fred Johnson氏にお世話になってZLのGeneral Classを取得しZL3JPZL7Jのコールを貰い、本島とチャタム諸島からQRVを楽しみました。またFred氏の業務を引き継いだZL2TAR, Doug Ingham氏のサポートで特別にZL7Xのコールを貰い、JA0VSH, JE1SCJ, JH1TXG, JH1GNUと一緒に合計2回チャタム諸島よりQRVしました。


写真9. (左)シャックにてJH1HRJ大家万明氏と、(中央)そのアンテナ、(右)大家万明氏のZL7Xの免許状。(クリックで拡大します)


写真10. (左)NZARTのZL2TAR, Doug Ingham氏を東京に迎えて、左からJA0VSH, JE1SCJ, ZL2TAR, JH1HRJ。(右)チャタム諸島よりQRVしたZL7XのQSLカード。

他にも、マニラ在住の故DU1HBC壺川OMのシャックからDX1HBCで運用したり、HL5ZECのコールで韓国の大邱市から、BV7RC伊藤憲蔵氏、BV7BC高雄市電信人員工会・理事長 呉豐茂氏、BV7CW劉國輝氏他のご支援で、BW/JH1GNU小林秀氏と共にBW/JH1HRJで台湾・高雄市から、大学同窓の9M2/JE1SCJ吉田氏のマレーシア・ペナン島のシャックから9M4DXXを運用するなど、海外への出張や旅行の際に海外運用を楽しみました。特に大邱市では、東大留学時代から親交の有った大邱大学のHL5BBI, Kim Shinwhang教授とゴルフに行ったり、大邱大学から名誉工学博士の称号を頂戴したりで、楽しい時間を過ごせたのも良い思い出です。これに刺激されたことも有り、母校の電気通信大学大学院の社会人博士課程通いを再開して、2016年にやっと10年越しのPh.Dの学位も取得しました。全て無線のお陰と言っても過言では有りません。電通大では、昨年より同窓会の目黒会会長を務めながら、100名以上の電通大同窓生で構成する「無線の会」のメンバーにもなっています。最近の出来事では、XYLと欧州旅行に行った際に、DL1YM松永さんご夫妻とお会いして、ニュールンベルグ市内をご案内頂きました。先日も14MHzでお会いしましたが、JANETの繋がりで現地訪問した際に親切にして戴くのは本当に嬉しいです。無線をやらないXYLですが、海外で受けたご親切は無線のメリットとして素直に喜んでくれています。XYLは最初のコールを切らしてしまい、再コールを受けましたが、いつも私よりもFBなコールサインが来るのが不思議で、今度のコールはJH1TTYという分かりやすいコールになりました。でも無線には相変わらず興味は無いようですhi。COVID19の影響で、楽しみにしていた海外旅行などにも行けず家にいる毎日で、仕事はオンライン、無線はもっぱらFT8やWSPRなどのデジタルモードが続いています。できればSVJHCの方々を訪問したり、もう一度ゆっくり行ってみたいヨーロッパ旅行、太平洋地域への移動運用、JANETメンバーとの飲み会(JANNET)など、やりたいことがまだ沢山ありますので、早くコロナ禍が治まってくれるのを待つばかりです。(2021年4月記)」


写真11. (左)2018年、台湾・高雄市にて、左から1人おいて、BV7RC伊藤憲蔵氏、JA1UMQ吉田浩一郎氏、BW/JH1HRJ大家万明氏、1人おいて、BV7BC呉豐茂氏、BV7CW劉國輝氏、BW/JH1GNU小林秀氏ともう1人の、総勢9人での集合写真。(右)ドイツ・ニュールンベルグにて、DL1YM松長さんご夫妻と、JH1TTY大家和子さん(右端)。

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次号は 11月 1日(月) に公開予定

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