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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その48 IC-705を使ってみて5

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

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皆さま、こんにちは。IC-705を使ってみた感想を交えたレビュー5回目になりました。今回もこのIC-705という人気沸騰中のリグについて、いくつか感想も交えながらあまり他の人に語られていないところをひっそりとレビューしてみたいと思います。

前回はQSOの受信機能、特にCWでのDSPノイズの除去について紹介してみました。さて今回ですが、IC-705のさらなる消費電力低減機能について見てみたいと思います。この「IC-705を使ってみて」シリーズの第1回の投稿でWi-FiやGPSなど個別機能の電源オン・オフやスクリーンセーバーとは違う画面消灯などの消費電力節約の機能を取り上げましたが、更なる細かな消費電力低減の機能が備わっていますので今回取り上げてみたいと思います。

1. 受信LEDオン・オフ

これは本体ダイヤル左横にTX/RX LEDがあり、送信時は赤で点灯、受信時は緑色で点灯します。受信時の緑色のLEDについてですが、FMやDVモードでスケルチが効いている時は消灯しており、AFゲインを絞って待ち受け受信しているようなときには便利です。しかし、SSBやCWなどスケルチを使わないモードにおいては緑色にずっと光っているのは無駄な電力消費です。これを受信時にLED点灯をオフにすることができる機能です。「メニュー」から「セット」、「ディスプレイ設定」で「受信LED」を選択し、オン・オフが切り替えられます。


デフォルトではオンになっていますので、山岳移動などで消費電力をできるだけ減らしたい方でSSBやCWでの運用が中心という方はオフにしておく方が良いかと思います。このあたりの細かな気遣いが本当に素晴らしいと思います。

2. DV受信バックライト

これはDVモードで待ち受け受信している際に使う機能です。待ち受け中にスクリーンセーバーが動作している時、受信信号があった場合にスクリーンセーバーを解除して通常画面に戻るかどうかの選択です。同じように「メニュー」から「セット」、「ディスプレイ設定」で設定ができます。


通常画面に戻るケースがデフォルトなのですが、音声アナウンスもありますので、特定局の待ち受け受信であれば画面を戻してバックライトをつける必要がない時も多いと思います。これは音声アナウンスのあるDVモードだけの機能ですが、本当に細かな点まで検討されていることが感じられます。

3. スクリーンセーバー

スクリーンセーバーは大型LCDの消費電力を抑えるための効果は大きいと思いますが、これが内蔵バッテリーを使う場合と外部電源を使う場合で別々に選択できます。


設定はOFF/1分/2分/5分/15分/30分/60分からそれぞれ設定が可能です。

4. LCDバックライト

これは大型LCD画面のLCDバックライトの明るさを調整する機能ですが、IC-705でももちろん照度を調節できます。


しかしIC-705には自動調整の機能があり、スピーカー左下の照度センサーで外部の明るさを検知しLCDバックライトの明るさを自動調節します。


明るい山頂では照度が必要ですが、少し薄暗くなった時などは照度を自動で落としてくれます。これはIC-7300やIC-9700には無い、特にIC-705に設けられている機能です。これも運用のしやすさはもちろんですが、無駄な消費電力を抑えるという意味もあります。

いかがでしたでしょうか。今回はIC-705の消費電力の低減というところを第1回目に続き見てきました。とても細かな点ですが山岳移動などで消費電力をセーブしたい時には貴重な機能だと思います。この素晴らしいIC-705の設計時点から実際に山岳移動をしている人の意見が取り入れられている素晴らしいリグだと思います。

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