アマチュア無線の今と昔
2025年7月1日掲載
4. 落雷による被害を受けないための方法
落雷による被害を避けるためには、事前の準備と、雷に遭遇した際の適切な行動が極めて重要です。
・天気情報の確認:
最新の気象情報の確認: 出かける前に、テレビ、ラジオ、インターネットなどで最新の天気予報や雷注意報、雷ナウキャストなどの情報を確認しましょう。雷ナウキャストは、気象庁が運営している雷の発生状況や活動度をリアルタイムで知ることができるサイトです。
雷レーダーの活用: スマートフォンアプリなどで雷レーダーを活用し、雷雲の接近状況を把握することも有効です。
・安全な場所への避難:
建物内への避難: 雷が鳴り始めたら、鉄筋コンクリート造りなどの安全な建物の中に避難するのが最も安全です。木造家屋でも、屋外よりは安全です。
車の中: 自動車の中も、ボディが電気を外部に流す「ファラデーケージ」の役割を果たすため、比較的安全な場所です。ただし、窓は閉め、金属部分には触れないようにしましょう。
・避けるべき場所:
開けた場所: グラウンド、ゴルフ場、農地など、開けた場所は雷の標的になりやすいです。
高い場所: 山頂、尾根、木の上、高い建物の屋上などは危険です。
木の下: 木の下は、落雷が木を伝って人間に到達する「側撃雷」の危険があります。
水辺: プール、海水浴場、釣り場など、水辺は電気を伝えやすいため非常に危険です。
電柱や送電線、金属製フェンスの近く: これらも落雷を引き寄せやすく、感電の危険があります。
・屋外での行動:
姿勢を低くする: 周囲に建物などがない場合、低い姿勢をとり、頭を下げてしゃがみます。ただし、地面に寝そべるのは避けてください。地面を伝わる電流(地絡電流)に感電する可能性があります。
複数人の場合: 複数人でいる場合は、お互いに数メートル以上離れて行動し、落雷による被害が広がるのを防ぎます。
危険物から離れる: 傘、ゴルフクラブ、釣り竿など、長さのあるものや金属製のものは、雷を引き寄せる可能性があるので手放しましょう。最近流行りのカーボン製の釣り竿も危険です。
濡れた衣服や持ち物: 濡れたものは電気を伝えやすいため、できるだけ体から離すか、乾いたものに着替えましょう。
・屋内での注意:
電気製品から離れる: テレビ、パソコン、電話などの電化製品は、雷サージ(雷による過電圧)によって故障したり、感電の原因になったりする可能性があります。コンセントからプラグを抜くことが最も安全です。
窓やドアから離れる: 窓やドアの近くは、落雷があった際に危険なため、できるだけ離れましょう。
水道管やガス管から離れる: 雷が建物に落ちた場合、水道管やガス管を伝って電流が流れることがあります。
雷は予測が難しい自然現象ですが、そのメカニズムと予兆を理解し、適切な行動をとることで、被害を最小限に抑えることができます。日頃から気象情報に注意を払い、雷に遭遇した際には冷静かつ迅速に行動することが、命を守る上で最も重要です。アマチュア無線をやっていると、どうしても雷との縁が切れません。皆さんも十分に注意してアマチュア無線を楽しんでください。
いちばん簡単なのは、雷が鳴りそうなときは、無線機からアンテナをはずし、コンセントからプラグを抜いてしまう、これがいちばん確実に思います。万が一にも、誘導雷を食らってしまうと、無線機はまず修理不可能になります。気を付けましょう。
高いアンテナは注意が必要です
アマチュア無線を再開して感じたことですが、ヤフオクの出品に、どう考えてもアマチュア無線にまったく理解のない方が出品している無線機が多いと感じています。これは、おそらく市中の買い取り専門店に持ち込まれた無線機が、ヤフオクに出てきているのだと思います。
終活や遺品整理で、大量にあった無線機を一括で処分したからでしょう。そしてたいていが動作未確認で出品されているようです。知らないからやれちゃうのか、高電圧を扱う真空管式のリニアアンプの電源を無造作に入れているのを見ると、とても私にはできませんhi
この記事を読んでくださっている方の中にも、終活を考えている方も多いかと思います。行きつけのショップの社長さんと話をしていても、終活や遺品整理で呼ばれることが多いそうです。特に大変なのがアンテナだそうで、一般の遺品整理の店では、もちろん手に負えません。
MUSENモールで次のような告知を見つけました。
https://musenmall.sakura.ne.jp/jimukyoku/musenmall-blog/antenna-removal/
MUSENモールのWebサイトより
こんな時代なんですねぇ。
なおご意見、ご感想、ご質問等については、筆者である私宛(jf1kktアットマークgmail.com)へご連絡頂けますと幸いです。
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