Monthly FB NEWS 月刊FBニュース 月刊FBニュースはアマチュア無線の電子WEBマガジン。ベテランから入門まで、楽しく役立つ情報が満載です。

日本全国・移動運用記

第102回 鹿児島県北西部移動

JO2ASQ 清水祐樹

2024年3月1日掲載

2月は雪の影響が心配される地域での移動運用が難しいため、雪の少ない地域での移動運用を計画しました。そこで、これまであまり機会がなかった鹿児島県北西部で、飛行機とレンタカーを使って2泊3日の移動運用を実施しました。

運用の計画

鹿児島空港を出発し、鹿児島県北西部を反時計回りに回るようなルートで運用の計画を立てました(図1)。離島である出水郡長島町での運用を重視して、そこでの運用時間を長く確保できるように考慮しました。出水市・阿久根市・薩摩川内市・いちき串木野市の各市は、夜間の1.9/3.5MHz帯にも対応するため、運用を2回に分けて行いました。


図1 運用地点

2月10日(1日目)

鹿児島空港でレンタカーを借りて伊佐市に向かいました。2008年11月に市制施行された時、筆者はこの市で移動運用を行いました、当時は現在のようにインターネット上の地図や写真データが発達しておらず、運用場所を探すには、現地での情報収集が必要でした。その時の記憶で主要な公園をある程度は知っていたものの、改めてインターネット上の地図を調べると、河川敷の広場を新たに発見しました(写真1)。周囲が開けており、トイレと手洗い場もあって、市制施行の時に知っていれば迷わずこの場所にしたのに、と思いました。


写真1 伊佐市での運用の様子

伝搬のコンディションは、14MHz帯で国内の広い範囲が聞こえており、18MHz帯を少し運用したところで時間切れになりました。

続く薩摩郡さつま町は公園の駐車場で運用しました(写真2)。地図では山の上の高台にあるように見える場所でしたが、実際は山や建物に囲まれた谷底に近いようなロケーションでした。

その後、阿久根市の海岸付近に移動して運用しました。昼間の7MHz帯は国内遠距離の伝搬が弱かったところ、夕方になると強力になって、短時間のうちに7MHz帯だけで90QSOを記録しました。

さらに、出水市に移動して夜のローバンドを運用しました。伝搬のコンディションが悪くてあまり呼ばれず、深追いせずにこのまま運用を終了しました。


写真2 薩摩郡さつま町での運用の様子

2月11日(2日目)

翌朝は、出水市の展望台がある公園で運用しました(写真3)。時間に余裕があり、28MHz帯でも4QSOできました。運用中に雨が激しく降る時間帯もあり、レンタカー運用には厳しい状況になりました。サテライト通信の運用では、運転席の窓を開けて車外に設置した三脚アンテナを操作する必要があったため、ドアの内側に大型のゴミ袋を養生テープで貼って防水対策をしました。


写真3 出水市での運用の様子

出水郡長島町は九州本土と橋で結ばれている離島です。橋を渡ってすぐの高台に位置する公園で運用しました(写真4)。しかしロケーションは良いとは言えず、北側にある樹木が電波を遮っているようでした。南側に開けた場所は見当たらず、公園の敷地内で場所を変えようとしても、観光客が頻繁に訪れており、景観を損ねる場所には駐車できませんでした。HF帯、サテライト通信とも、周辺の状況を考慮しながら臨機応変の運用になりました。

薩摩川内市は河口付近に近い公園に移動しました。午後から天気は回復したものの風が強くなり、釣竿アンテナが揺れてSWRが安定しない状態での運用でした。しかし伝搬のコンディションは良くなり、14MHz帯で40QSOを記録しました。

いちき串木野市は港の近くで運用しました。釣竿が途中で引っ込んでしまうほどの強風で、サテライトの三脚アンテナも強風で倒壊しそうだったところを、何とか持ちこたえました。


写真4 出水郡長島町での運用の様子

2月12日(3日目)

薩摩川内市の前日に運用した公園は市街地から離れており、その割にはロケーションがあまり良くなかったので、市街地に近くて広い河川敷にある公園で運用することにしました(写真5)。文字通り雲一つ無い快晴の天気になりました。

午前中にCW/SSBで使用できる衛星がJO-97しかありませんでした。この衛星は終盤でダウンリンクが極端に弱くなってしまうので、実質的には最初の5分程度しか使用できず、2パス運用して何とかCWとSSBでご希望の局との交信を確保しました。


写真5 薩摩川内市での運用の様子

日置市は運動公園に移動したところ、サッカーの大会で満車だったので別の場所を確保しました。13時台に3つの衛星が連続して来る時間帯があり、HF帯は短時間の運用になりました。

いちき串木野市も運動公園で運用しました(写真6)。こちらは広い駐車場があり、利用者は少なかったの、場所の確保は問題ありませんでした。しかし運用時間が限られており、最後は空中線電力を低減して駆け足での運用となりました。


写真6 いちき串木野市での運用の様子

結果

QTH別、バンド別のQSO数を表1に示します。運用した全てのQTHでおよそ200QSO以上を確保できました。3日間のQSO数の合計では10MHz帯が最多で、次いで7MHz帯と14MHz帯が同数になり、伝搬の特徴が現れています。28MHz帯で交信できた所では50MHz帯にもチャレンジしたものの、アンテナの性能が十分ではないこともあって、交信には至りませんでした。


表1 QTH・バンド別のQSO数。1.9~28MHzはCW、サテライトはCW/SSB。

日本全国・移動運用記 バックナンバー

2024年3月号トップへ戻る

サイトのご利用について

©2024 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved.