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おきらくゴク楽自己くんれん

その54 悩み多きモバイルシャックの空調と電源

JF3LCH 永井博雄

2025年12月1日掲載

4. 冷房不良の原因

厚さで苦しんでいる最中、今回の冷房不良の原因を考えていました。そもそもクーラーの能力不足であることは間違いないのですが昨年と比べ今年に限っての原因を考えます。

1つ目はインバーターの発熱です。昨年使用したインバーターは、運転中爆音を発する冷却ファンが廻りっぱなしになるので雨に注意しながら外に出して使用していました。今回のインバーターは冷却ファンが温度感知式でしたので室内に配置していました。しかし先ほど書いたように大電流が流れインバーターの発熱も増えて、頻繁に冷却ファンが廻り次第にその回転時間が増えていきました。


昨年インバーターは外部に設置

当然それだけの熱が室内に放たれるので冷房の邪魔となります。それまではあまり意識していなかった事ですが、12V電源インバーターという事で運転ロスが多く効率がかなり悪い事です。仮に24V電源インバーターであれば単純に考え半分程度の発熱ですむのではないかと考えます。可能であれば24Vインバーターを導入するべきなのでしょうが、電池の接続から変更する必要があるので、実現は難しいかも知れません。

次にクーラー運転時に排熱に使われる空気と同じだけ侵入してくる外気の問題です。室外機を持たないミニスポットエアコンは冷たい風と引き換えに発する熱い風を室外に出さないと部屋の温度を下げることができません。


ミニスポットエアコン動作図

前図のように凝縮器から外に排出される空気に相当する量の空気が外から侵入します。実際運転していると換気口から結構な勢いで空気が入っていることがわかります。この空気は当然外気と同じ温度・湿度ですから大きなマイナス点です。昨年は下の写真のように換気口を段ボールで覆い入ってくる空気をエアコンに誘導していました。昨年はそれほど効果を感じなかったので今年は省いておりました。しかし換気口から勢いよく32℃の外気が入ってくること感じると、これは全く良くなかったと強く反省をするところです。そこでエアコン空気取り入れ口近くの壁に穴をあけて、凝縮器に吸い込まれる空気のうち外気の割合を増やすことができないかと考えています。そうすれば通常の家庭用エアコンの運転に近い状態で運転させることができ、冷房効率をアップさせることができると考えます。


昨年使用の吸込みを集中させる為の段ボールダクト

このように各対策を施せばそれほど費用をかけずに夏の夜でもゆっくり眠ることができる環境を作ることができそうです。またエアコンの運転を適性に近づければ消費電力も減らすことができ、より長時間の運転が可能になります。今回の状況では30Aの連続消費では、一晩のエアコン使用しか耐えられそうになかったですが、20A前後で運転できたならば当初の目論見通り同じ電池で2晩の冷房使用が可能になります。

夏と比べて冬はAC100Vで300W程度のセラミックファンヒーターを使うのでどんな気温で使っても消費する電力は一定なはずです。正確に運転時間に比例した電力を消費します。


小型セラミックファンヒーター

またインバーターの効率が悪くともその発熱は暖房に寄与しますので、冷房の時と比べればプラスに働くので気にしないでいます。

これらの考察結果を踏まえ、昨年と比べ今年は能力低下に甘んじてたことが大きな原因ということがわかりました。今後は電池の電圧や容量などパワーアップや空気の流れ、インバーターの取り付け方法など改善を施していこうと考えています。

5. 全市全郡コンテスト

私事で夏以降移動運用をする時間が取れない日が続いていました。休みの日の仕事が多くストレスは溜まるばっかりでしたので、期間中でも仕事が入っていた全市全郡コンテストには少しでもあいている時間を使って移動運用で参加することにしました。


暗い山中での全市全郡コンテストに参加

10月11日(土)夜は仕事終了後に軽トラを出動させ、21時までに奈良県桜井市の山の移動地に到着。430MHzで参加しました。暗い中あまり外で作業したくなかったので、モービルホイップの簡単設備で日付が変わるころまで運用し撤収。思っていたよりも沢山できたので上機嫌で帰宅しました。


昼休みに高台でコンテスト参加

翌日も仕事でしたが、ちょうど昼休みの間に3時間程休める時間ができたので、前日と同じマルチエリア内であれば移動できる規約に従い桜井市内で運用。夕方も仕事終了後、時間があれば昨夜の移動地で再び運用しようを思っていたのですが仕事が押してしまい、かないませんでした。このような運用ですから入賞は望めませんが、久しぶりの移動運用で少し晴れやかな気分になることができました。今の状態が一段落つけば軽トラモバイルシャックで遠出して各所で移動運用をしてみたいものです。

それではまた。

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