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今月のハム

JA3NDM 藤原美和さん

2026年1月5日掲載


コンテスト

コンテストにも熱心に参加していた藤原さんは、1982年、コンテスト好きな関西の局を集めてKCM(関西コンテストマニアクラブ)を設立し初代会長に就任した。その後数年間はもっぱらJARLの登録クラブ対抗年間総合優勝を目標に皆で頑張った。そして1986年、ついにKCMは年間総合優勝に輝きJARL福島総会で表彰された。その後KCMは10連覇している。また藤原さん個人的にはJARLコンテスト委員を1992年から8年間担当した。KCMに関する詳しい内容は、こちらの記事を参照いただきたい。


1986年の年間総合優勝でKCMが受賞した盾

山頂シャック

HF帯で実績を残した藤原さんは、仕事の影響もあって次第に高い周波数に興味を持っていったが、UHFやSHFでは高所からオンエアしないと遠距離と交信するのは難しい。そこで1986年、仲間2人と協力し、宍粟郡一宮町(現在の宍粟市)にある海抜1100mの千町ヶ峰山頂の土地を借り、半年以上ほぼ毎週通ってアマチュア無線専用の別宅シャックを建設した。シャック完成後は移動する局の常置場所をこの別宅シャックに移してポータプル表記無しでの運用を始めた。ここからは主にUHFとSHFを運用したが、抜群のロケーション故、通常でもよく飛び、ラジオダクトが発生すると北海道も沖縄も430MHzで簡単に交信できたそうだ。


別宅シャックの写真を印刷したJA3NDMのQSLカード

唯一の心残りは、1200MHz WAJAが特記順位1番で完成できなかったことだ。藤原さんは46都道府県との交信を終え、ラストの沖縄県を狙っていたが、同じく沖縄県だけを残していたJM3KMO局に先に交信されWAJAを完成されてしまったことで熱が冷めてしまい、いまだに1200MHzでは沖縄県と交信していないと話す。


別宅シャックから運用中の藤原さん

また逆の立場として1200MHzの沖縄県を3エリアにサービスするため、1992年には北大東島への移動運用を敢行した。1週間頑張ったものの残念ながら狙っていた六甲山とのオープンには恵まれず、なんとか鹿児島県の局と交信したのが最長距離だったという。そのためサブとして持って行ったHF帯で北大東村のサービス運用を行って帰ってきた。

さらに高い周波数に興味を持った藤原さんは、1995年には長野県の乗鞍岳に移動して、同じ日に鳥取県の大山に移動した前述のJM3KMO局と、2400MHzと5600MHzのAM(A3E)で距離274.06kmの交信を成功させた。これはJARLから交信記録認定され、その記録は2025年の今でも破られていない。

ARDF

藤原さんは選手としてではなく役員としてARDFには関わりが長い。まずは1989年にFOXテーリング審判員の資格を取得。その後競技がARDFとして定着してからはA級ARDF審判員の資格を取得した。その間FOXテーリング全国競技大会運営委員、ARDF全国競技大会運営委員長を歴任した。兵庫県支部長時代には主に関西地方本部の実行委員長、支部長引退後は裁定長を担当してきたという。

現在は、ADRF審判員講習会講師などを務めながら、2026年11月に滋賀県で開催されるIARU Region3 ARDF選手権大会の分科会委員を担当しているため、この大会を成功させるためにしっかり準備を進めていきたいと話す。

最後に

2012年、三菱電機から前々年に転籍したルネサスエレクトロニクスを定年退職し毎日サンデーとなった藤原さんだが、趣味として送受信機などの自作により習得した技術が、半導体専業の実験室では大いに役立ったばかりか、職場の周辺では先輩後輩のアマチュア無線家に恵まれて、仕事は非常に効率良く、定年退職するまで楽しく仕事ができたと話す。

2025年現在、注力しているのは、依頼を受けた昭和初期の古い真空管ラジオの修理だという。部品の入手が困難にも関わらず修理依頼は増えているが、昭和初期の物は中が腐っていたり、過去の修理で何人もの手が加えられ、難解な改造や下手なハンダ付けなどが多々ある。また、真空管、コンデンサ、出力トランスなどの不良だけではなく、数ヶ所の修理が必要な場合が多く、目も少し見えにくくなってきたため1台の修理に時間を要すようになってきたそうだ。

長年アマチュア無線を続けてきてよかったこととして、各バンド、モード、コンテスト、アワード、移動運用、ARDF等、異なる世界に飛び込む毎に友人知人が増え、異なる考え方の人達との出会いにより、人生を楽しむ幅が広がった事だと話す。


藤原さんの現在の自宅アンテナ群
国内唯一の29MHzレピータJP3YHYの送信アンテナも含まれる

今後やってみたいことは、これまでSHF(2400MHz/5600MHz/10GHz/24GHz)の運用は移動か標高1100mの別宅シャック(常置場所)から行っていたが、部材が揃っているので設置場所である伊丹の自宅からも運用できるようにアンテナを設置したいという。


SHF各バンドのフィード、同軸リレー、低損失同軸ケーブル

そのほか、EHFの47GHz、77GHz、135GHz、249GHzの無線設備の製作と免許の取得。また、1979年に7MHz SSBにて全市全郡をとの交信を達成したが、その後は追っかけを止めてしまい、現在は未交信の市区が多く残っているので、もう一度全市全郡交信を完成したいと話すなど、藤原さんはリタイア後もアマチュア無線を全力で楽しんでいる。

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