日本全国・移動運用記
2026年11月2日掲載
2026年9月には、カレンダー上の5連休がありました。この機会に、普段は訪れる機会の少ない地域で移動運用を行うことを考え、熊本県の天草地方を目指しました。移動時間を短縮するため、長崎県の島原半島からフェリーを利用して天草地方へ渡る計画を立てました。
長崎県には自車で移動し、まず島原半島で運用。その後、長崎県南島原市からフェリーで熊本県天草市へ渡り、熊本県内で運用した後、翌日に再びフェリーで長崎県に戻り、南島原市で運用するルートとしました(図1)。このようなルートにした理由は、フェリーの運航が昼間に限られ、宿泊できる地域も限られていたためです。
大型連休に、筆者が在住する愛知県から車で西日本へ向かうと、京阪神地区では高速道路の大規模な渋滞に巻き込まれることがよくあります。そこで、渋滞が最も激しくなると予想した5連休の最終日を避け、4日目に帰路に就く計画としました。それでも帰路の渋滞は激しく、帰宅時刻は当初の見通しよりも大幅に遅れました。

図1 移動ルート
前日の午後から、九州に向けて高速道路を走りましたが、この日は雨が降り続き、パーキングエリアやサービスエリアは混雑していて、駐車スペースの確保も難しい状況でした。
長崎自動車道に入ると、パーキングエリアやサービスエリアに空きが見られるようになりました。そこで、長距離運転の休憩を兼ねて、佐賀県武雄市と長崎県大村市で運用しました。しかし、特に大村市で運用した時間帯は伝搬のコンディションが悪く、車に直接取り付けた短いアンテナでは、HF帯での交信が困難でした。
午後には雨が上がり、諫早市の公園で運用を開始しました。伝搬コンディションはなかなか上向きませんでした。7MHz帯などがあまりに呼ばれないため、昼間に試しに3.5MHz帯で運用してみても、信号は全く聞こえませんでした。
雲仙市では、海に面した駐車場で運用しました(写真1)。風が強く、釣竿アンテナを立てることが難しかったため、ロングワイヤーアンテナを設置しました。夕方になると7MHz帯の伝搬が安定し、それなりに呼ばれるようになりました。

写真1 雲仙市での運用の様子
西日本は日の出の時刻が遅く、午前5時過ぎのまだ暗いうちから、島原市の公園で運用を開始しました(写真2)。ローバンドの様子を見ながら、7MHz帯の近距離オープンを待ちました。天候は回復したものの、途中で風が強まって釣竿アンテナが引っ込んでしまうこともありました。HF帯のハイバンドはほとんど聞こえず、10MHz帯や14MHz帯で近距離の局を狙い、何度もバンドを巡回しながら粘り強く運用しました。

写真2 島原市での運用の様子
この後、フェリーで天草へ向かいました。すぐに次に出発する便に乗ることができて、時間に余裕があったので、上天草市でも運用することにしました。昼間は伝搬状況が厳しく、7MHz帯が主力となりました。
天草郡苓北(れいほく)町では、以前にも利用したことがある駐車場で運用しました(写真3)。昼間は観光客がひっきりなしに訪れ、防波堤で釣りを楽しむ人の姿も見られました。強風のため、ここでは逆L型ロングワイヤーアンテナを展開しました。7MHz帯などは水辺の効果もあってか、いつもより強く入感していたように感じました。

写真3 苓北町での運用の様子
天草市では海岸で運用することを考えていましたが、キャンプの車でいっぱいだったため、内陸にある駐車場で運用しました(写真4)。相変わらずハイバンドのオープンはみられず、10MHz帯で近距離が時々開ける程度で、7MHz帯が主力となりました。
前日の苓北町ではハイバンドで十分に交信できなかったため、その穴埋めとして同じ場所に移動して1時間だけ運用しました。しかし、10MHz帯の近距離は全く聞こえず、時間切れで終了。フェリーで南島原市へ戻ることにしました。

写真4 天草市での運用の様子
南島原市には予定より早く到着したため、前日に運用した島原市の公園駐車場に向かい、45分ほど運用しました。しかし、こちらも10MHz帯は厳しく、期待した成果は得られませんでした。その後に、南島原市の公園の駐車場に移動し、ロングワイヤーアンテナを張って運用しました(写真5)。
このまま伝搬のコンディションは上がらないのかと思っていたところ、17時過ぎにF層の臨界周波数が10MHz近くまで上昇していることに気づき、QSYしたところ14MHz帯で1エリアが聞こえていました。ローバンドにも期待したものの、1.9MHz帯はいまひとつでした。

写真5 南島原市での運用の様子
運用日、QTH、バンド別のQSO数を表1に示します。9月20日と21日は昼間にフェリーの移動を挟んだため、運用時間が限られ、QSO数もいつもの移動運用より少なめになりました。伝搬としては、特に21MHz帯から上では交信が困難でした。

表1 QSO数の詳細
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