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今月のハム

JA3XQO 竹中信雄さん

2025年9月16日掲載


SHF帯での交信記録に挑戦

竹中さんは2025年4月より水曜日のロールコールの後、SHF帯の部に参加した局とJARLの交信記録認定にチャレンジし立て続けに交信記録認定を受けている。交信相手は1980年代よりでロールコールに参加し長い付き合いのあるJG3DOR河端さんで、最近はSHF帯でも参加している。


2025年5月5日に1200MHz A2A 156.1kmで樹立したが、約2週間で記録更新された交信記録認定証

竹中さんは、1200MHz~5600MHz帯、10.4GHz帯のA2A(可聴周波数でAM変調されたモールス符号電信)に挑戦している。以前よりJARLの交信記録認定のWebページを調べていたところ、当時1200MHz帯以上は更新できそうな距離であり、10.4GHz帯にはまだ記録が載っていなかった。そこで取材当時(7月)に公示されている10.4GHz帯A2Aの交信記録に挑戦した、6月25日の10.4GHz帯での交信の様子について伺った。

ロールコールのあった当日、竹中さんは高槻市の自宅からあべのハルカス向けた方向固定のホーンアンテナを使用し10.4GHz帯を受信していたが、六甲山系に移動している相手の河端さんからの電波は聞こえてこなかった。10.1GHz帯のロールコールでは交信できていたので、アンテナの周波数特性が良くないのかと考え、広帯域特性で10.4GHz帯も間違いなくカバーしているバイコニカルアンテナ(MUSENモールで販売されていた製作キット)に取り換えた。


10.4GHz帯では交信できなかったホーンアンテナ


10.4GHz帯で交信できたバイコニカルアンテナ

六甲山は河端さん側からみると見下ろしの見通し範囲で、A3EでRS 55で交信成立した。そこでA2Aに挑戦したところ、RST 559で交信成立、地図で距離を確認すると30.8kmで早速JARLへ交信記録認定申請書を送付したそうだ。(現在もU・SHF帯交信記録認定・申請のWebページでは公示されており、公示日の7月9日から2ヶ月以内に異議が無ければ記録一覧のWebページに掲載される予定だ)


河端さん(左端)と竹中さん(右端)の運用地点の断面
地図データ(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/)をもとに編集部が作成した


10.4GHz帯交信記録の交信時に使用した自作のバイコニカルアンテナを手にする
JG3DOR河端さん(左)とJA3XQO竹中さん(右)

今後の目標

「もう私に残された時間はあまりないのかもしれませんが、ここまできたら電波を出せる最後の瞬間までAMにこだわってみたいと考えています。ただ、18MHz帯から10.1GHz帯までいろんなバンドにロールコールを広げるようになってから、運用局が減って旗色が悪いのは50MHz AMだけでなく、いろんなバンド・モードでアクティビティをあげようとがんばっている人たちが各地にたくさんいることがわかりました。毎週10バンドで開催しているロールコールに、50MHz以外の人もたくさん「相互乗り入れ」してきてくれて、平均のべ300局の巨大ロールコールになっています。」

「2025年のハムフェア会場で、エリア6mAMロールコールグループのブースから10,450.400MHz AMで臨時ロールコールを決行しましたが、JA1エリアの2局とJA3エリアの1局が会場周辺からチェックインしてくれました。SHFでAMという切り口が、新しい地平に続いているような可能性を実感したものです。10年後、20年後にアマチュア無線界に参入される人に、どれだけのものを残していけるかということを意識して、もうしばらくSHFやAMでがんばってみたいところです。」これまでもこれからも周波数を問わず、AMモードを皆さんに楽しんでもらいたい、と竹中さんは嬉しそうに話した。


ハムフェア2025会場内で臨時ロールコールを行った

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